「子供があまり本を読んでくれない。」
そんな時がありますよね?
お子さんが自発的に本を読むようになれば、少し将来も安心できます。
読書は健全な趣味のイメージがありますし、将来にわたって大きな価値(知識)を与えてくれる習慣です。
どんな世界になっても、知識や経験だけは誰も奪うことができません。こどもに親が持たせられる最大の資産は「知識と経験」です。
そんな「子供に本を読んでもらいたい」という要望を叶えるための方法を、年間200冊以上自発的に本を読んでいる私が、出来る限り列挙しました。
統計的に精度の高い情報を集めていますが、あくまで傾向です。100人のうち、99人に効果のある方法があったとしても、100%の効果ではありません。
いろいろと手を変え品を変え、あなたのお子さんに合う方法が見つけられるように、読書のモチベーション法を網羅しています。
少しずつ試していってください。
【このエントリーでわかること】
・子供が本を読んでくれない時の対策
・子供の読書モチベーションを上げる方法
・子供の読書モチベーション低下の理由
・決して消えないモチベーションを作る方法
貼ってある本のリンクは参考書籍です
- 子供が本を読む2つの特徴
- 子どもの性格の半分は周りの友人に影響を受ける
- 自宅にある本の数が子供の学力を左右するかもしれない
- なぜ、子供の頃に本が好きな子供は読書が続くのか
- こどもに読書の習慣を作る方法
- 国語の授業には気を付ける【読書嫌いになる】
- 子供のマインドセットを決める「本を読まないを避ける」
- 憧れのキャラクターは、モチベーションの動力源
- 根拠の無い自身がチャレンジを生む
- 無理に難しい本を読ませない
- そもそも、モチベーションは人によって違う
- 私が読書を好きになった3つの転機
- 子どもが本を読まない時の対策のモチベーションUP方法全まとめ
子供が本を読む2つの特徴
まずは、読書をするこどもの2つの特徴です。
①性格
②環境
この2つが揃えば、ほぼ確実に読書好きになります。とはいえ、人の性格を変えることは非常に難しい。
自分の性格さえ変えることができないのですから。
よって、今回は「環境」にフォーカスして、読書のモチベーション向上の方法をご紹介していきます。
良い環境を作れば、自然と子どもは育ちます。
子どもの性格の半分は周りの友人に影響を受ける
人の性格の約半分は「周囲の人間関係」による影響を受けます。※残り半分は遺伝。親の影響はわずか。
・子供を東大生にする方法
・天才を作る教育
などの方法は「親だけ」では成立しません。
親が出来るのは、いかに良い人間関係のある場所に連れて行ってあげるか。です。
・本が好きな人と合わせる
・知識豊富な人と会話する経験
・たくさんの本が置いてある場所に行く
まずは、自分(親)の力で、子供をコントロールしよう。という考え方を捨てましょう。
ただ、お子さんの環境に最も影響を与えられるのも親です。ぜひ、未来を支えるお子さんのために、最高の環境を用意してあげましょう。
自宅にある本の数が子供の学力を左右するかもしれない
2011年~2015年に31の国と地域で、16万人を対象とした調査で分かったことがあります。
それは、自宅にある本の数と子供の学力に相関関係があった。ということです。(因果関係では無いので注意。)
平均的な学力の子供の家には80冊程度の本があったようです。また、350冊以上になると、成績は横ばいになりました。
つまり、本の数が多いからお子さんの学力が上がった可能性はあります。
他にも
・本を買うだけの教育リテラシーが高い親
・お金を持っている親のため、教育費が高い
・子供が充分に成長しやすい環境がある
などの理由も考えられます。とはいえ、自宅に本がある。ということは、お子さんが本に興味を持ったらいつでも本が読める。ということにもなります。
とりあえず、お子さんが手の届く範囲にいくつか本を置いておくのは、試してみる価値アリです。
自宅の本棚は、冒険で言えば初期装備
本が好きな子どもは、自宅の本棚だけで満足できません。
本屋に行ったり、学校や地域の図書館に通うようになります。
とはいえ、自宅の本棚は冒険の初期装備です。もし、自宅に本が無ければ、世の中にどんな本があるかわかりません。
本との出会いが遅れ「どんな本を読めばいいかわからない」状態になります。
たとえ、自宅に充分な数の本を揃えられないとしても、本棚に本がある。という事実は重要です。
なぜ、子供の頃に本が好きな子供は読書が続くのか
子どもの時から、本が好きなのは大切だな。と常日頃思っています。
そもそも「好き」という感情は一つの才能です。努力したり、工夫をしなくても、モチベーションが上がる。
これを才能を呼ばず、なんと呼ぶのでしょうか?
つまり、子供の頃に「本は楽しい」というマインドセットを導き出すことができれば、それは一生の財産です。
遺産を残すことができなくても、それ以上に価値のある「自分で知識を得る力」をお子さんに与えることができます。
こどもに読書の習慣を作る方法
とにもかくにも、習慣化は最強のライフハックです。
読書を習慣のように行えれば、努力や意志の力を消費せずに本を読むことができます。
週に4日以上。決まった時間に本が読めるとベストです。
難しい場合は、休日の特定の時間は「本を読む時間」として、親子で読書をしてみてはいかがでしょうか?
お子さんの教育をしながら、あなたの能力も上がります。
読書の習慣化については、こちらから。
国語の授業には気を付ける【読書嫌いになる】
私は好きでしたが、国語の授業は意外にやっかいです。
なぜなら、読まされる本の内容がつまらない場合が多いからです。
古典とされる文章は、深みや歴史的な価値がありますが、こどものころはそんなの関係無いです。
単純に、読みにくくてつまらないと感じる場合があります。
だからこそ、楽しく読める本をそばに置いてあげて「面白い本も世の中にはあるよ」ということを、教えてあげてください。
脳科学的に考えても、子供の頃の読書経験は大切
脳みそは不思議です。何年勉強しても、英語を話せるようになるのは大変です。
しかし、たった数年で赤ちゃんの時に日本語が喋れるようになります。
それは、脳の「シナプス」という機能が関わっています。(知識の入れ物と考えるとわかりやすいかもしれません。)
シナプスとは、神経細胞をつなぐ機能を持っています。そんなシナプスですが、生後数ヶ月から減っていきます。
子供の時は新しいことをドンドン覚えます。
・歩く
・喋る
・感情表現
それは、シナプスが多いからとも言えます。
だからこそ、シナプスが減ってくる子供の頃に、いかに読書が楽しいと思ってもらえるか。
それが大切です。脳みそに読書好きの回路を組み込めれば最高です。
子供のマインドセットを決める「本を読まないを避ける」
マインドセットの重要さは何度伝えても伝えきれません。
考え方一つで、人は「成長するか、停滞するか」が決まります。
・勉強すれば成長できる
・努力すれば上手になる
そう考えることができる人だけが、成長し続けることができます。
お子さんを褒める時
・才能があるね
・100点取って偉いね
では、成長するマインドセットになりません。
・努力して凄いね
・一生懸命続けたね
このように、過程を褒めるようにしましょう。褒めて育てるにも、技術が必要です。
本好きかどうかは、出会う一冊の本で決まる
結局のところ、本が好きになるのに、たくさんのイベントは必要ありません。
本を読まない子供と読む子どもを分けるのは、たった一冊の本。
・続きが気になって眠れない
・食事の時間を忘れてしまう
そんな本に出会うことで、読書家になります。もちろん、この確率はランダムなので、コントロールが難しいですが。
親に出来ることは、それがどんな本でも、許容してあげることです。
ちなみに、私の場合は、ゲームの攻略本でした。
ゲームの攻略本を読ませてくれなかったら、私は本を読まない人生になっていたかもしれません。
憧れのキャラクターは、モチベーションの動力源
こどもの頃は、いろんなものに憧れます。
・電車の車掌
・宇宙飛行士
・ヒーロー
・忍者
憧れのキャラクターへの思いは、モチベーションを生みます。
もし、お子さんが好きなキャラクターがいるなら、その特徴と与えたいモチベーションを関連付けしてあげましょう。
例えば、Dr.STONEの「石神千空」が好きなら、彼の勉強家なところや、粘り強さをお子さんに教えてあげましょう。
「千空君は、たくさん本を読んで努力したから、みんなを守ることができたんだよ。」
こんな感じです。
根拠の無い自身がチャレンジを生む
人がチャレンジするのは「勘違いをしているから」です。
・このくらいやれば出来る
・自分にだって、このくらいやれる
そうやって、勘違いすることで、人は努力ができます。
何かにチャレンジする時は「ドーパミン」が分泌されて、やる気になります。
もちろん、そのあとに失敗したり、思うようにいかなくて挫折します。(この流れをダニング・クルーガー効果と呼びます。)
その挫折を、ケアしてあげるのは親の仕事です。
無理に難しい本を読ませない
読書嫌いになる理由は「本は難しくてつまらない。」と思うからです。
お子さんの読んでいる本を見ると、ついつい違う本(ためになりそうな本)を読んでもらいたくなります。
しかし、押し付けは危険です。無理に難しい本を読むと、本嫌いになります。結果、本を読まない子供になります。
読みたい時に、読みたい本を読む。最初はそれで大丈夫です。
難しい本なんて、大人になってから無限に読めます。
そもそも、モチベーションは人によって違う
モチベーションと一言でいっても、目指す先は違います。
・知識がほしい
・本がすき
・ゆっくりした時間がすき
このように、行動は同じでも求める結果は異なります。
とはいえ、モチベーションは多ければ多いほど良いです。読書に対しても、その良さを教えてあげるのは、親の役目かもしれません。
モチベーションには2つの種類がある
モチベーションには2つの種類があります。
①内発的動機づけ
②外発的動機づけ
内発的動機づけとは、本人から湧き出るモチベーションです。一方、外発的動機づけとは、本人以外のところからの働きかけで生まれるモチベーションです。
今回の目的は
①内発的動機づけを育む環境
②外発的動機づけをスタートラインに、内発的動機づけにつなげる
内発的動機づけを強化する方法
まずは、内発的動機づけを強化する方法です。ご紹介するのは、こちらの3つです。
1.周りの人を変える(自分が読む)
2.読書の先を教える
3.開放性を鍛える
1.周りの人を変える(自分が読む)
まずは、あなた自身が本を楽しむことです。
お子さんは親や兄弟の行動を真似しますよね?
あなた自身が読書を楽しむ姿勢を見せることで「本って楽しいんだ」とお子さんも思います。
2.読書の先を教える
「なんで勉強なんてする必要があるの」
そんな風にお子さんに言われたことのある人も多いでしょう。
この回答が大切です。
・勉強によって、世界を理解できる
・将来物事を考える力になる
・新しい発見や困難を乗り越える力になる
こういったことを教えていく必要があります。
純粋に読書を楽しむことも大切ですが、読書の先についても教えてあげてください。
3.開放性を鍛える
読書が好きな人は「開放性が高い」という特徴があります。
開放性とは心理学の用語で「新しいことへの関心」と言えます。
開放性は2つに分類できて
①知識への開放性
②芸術への開放性
この2つです。もちろん、今回の目的では知識への開放性を高める必要があります。
開放性を高めるのはこちらのフローがおすすめです。
1.開放性は高められると認識する
2.開放性が高い行動を「良い事」と思う
3.実際に、開放性の高い行動を取る
4.運動をする
詳細は、こちらのリンクから。
外発的動機づけを強化する方法
続いて、外発的動機づけを強化する方法です。
こちらは、あくまでお子さんの読書モチベーションの補助輪です。
ペダルをこいて、ハンドルを切るのは、あくまで内発的動機づけとなります。
1.定期的な報酬を与える
報酬は短期的にはモチベーションを起こします。
あくまで最初のきっかけにしかなりませんが、本を読んだらご褒美をあげるのもおすすめです。
ちなみに、ダラス(アメリカ)の成績の振るわない学生は、本を一冊読むと2ドルもらえるようです。※実際に学力向上の効果あり。
ただし、大切なのは「読書=報酬」ということではありません。「読書=褒められるべき良い事」というマインドセットになるようにしましょう。
ダラスでも、読書がクールなものである。と認知されたことによって、学力向上につながった。と予想されています。
2.報酬を不定期にする
報酬は不定期でランダムな方が効果的です。
イメージとしては、ゲームで考えるのが良いでしょう。
ゲームでは経験値という「努力に比例して得られるもの」とドロップアイテムという「不定期に得られるモノ」があります。
人がゲームに熱中するのは、この報酬のランダム性です。
・本を5冊読んだらクジでご褒美が決まる
このようなシステムを取り入れると、より外発的動機づけが強化できます。
私が読書を好きになった3つの転機
私が本を読むようになったのは、こちらの3つの転機があります。
①小学生で図書館に出会う
②高校生で学校の司書さんと親しくなる
③社会人になり、これまでの勉強不足を知る
他人の個人情報など興味ないと思うので割愛ありますが、積極的に読む時期と読まない時期がありました。
つまり、読書は「読む時期」と「読まない時期」があってしかるべきですし、それで良いと思います。
一度読書への良い経験があれば、必要な時に本に頼ることができます。
私たちが子供に出来るのは、この「困ったら本を開くと解決するかも」という選択肢です。
子どもが本を読まない時の対策のモチベーションUP方法全まとめ
今回は、お子さんに本を読んでもらいたい。と思う親のために、読書のモチベーション改革法をご紹介しました。
「子供が本を読んでくれないんだよね。」
そう思う人は、今回のエントリーにある方法を試してみてください。
繰り返しになりますが、親は子供をコントロールすることは出来ません。
できるのは、お子さんの未来を最大限広げる環境づくりです。
色々とご紹介しましたが、大切なのは3つです。
①環境を整えることに注力する
②成長マインドセットを育てる
③子供のやる気をつぶさない
若者の最大の魅力は、未来の可能性です。どんな人にでもなれる可能性。
それを大切に育ててあげるのが、親の一番の仕事だと私は思います。