本選びは非常に難しく、私も悩んでばかりです。
実用書選びについては、ある程度ノウハウが固まってきてます。しかし、小説については、まだまだ正解が見つけられていません。
「小説を買ってみたけど、面白くなかった」
「最初は面白かったけど、読後感が良くない」
「期待外れ」
そんな経験を多くの人がしていると思います。
今回は、そんな小説選びが難しい理由。また、選び方に失敗した場合のリスクの高さについてご紹介します。
最後に、私なりの小説の選び方をご紹介します。
小説選びの難しさに「あるある」となりつつ、あたらめて小説選びの方法を確認できる。そんな内容になれば良いな。と思っています。
小説選びが難しい5つの理由【高難易度】
まずは、小説選びが難しい理由です。私の意見はこちら。
・好みによるため、人の意見が参考になりにくい
・同じ作者=同じ面白さにはならない
・基本は一冊読み切りのため、一からの本探しになる
・最後まで読まないと、小説の良し悪しが判断できない
・同じジャンルを読んでいると飽きる
具体的にご説明します。
好みの影響が大きく、人の意見が参考になりにくい
まずは、好みの影響が大きいため、人の意見が参考になりにくいことです。
「この本面白かったよ」
そんな風に進められても、あまり信頼性はありません。
実用書であれば、面白さに加え、有益性が重要になります。
・データの信頼性
・表やグラフなど、読みやすさがあるか
・最新の情報になっているか
・わかりやすい考察が入っているか
しかし、小説は「アート」の分野なので、面白いかどうか。の判断を定量的に行うのは難しいです。
結果的に、小説は自分で選んで・読んで判断する必要性があり、選ぶのが難しいです。
同じ作者=同じ面白さにはならない
「この人の本面白いから、他にも読んでみよう」
そう思って、買った本にがっかりすることもあります。
当たり前ですが、同じ作者でも物語が異なるので、毎回あなたにとって面白いと思うことはありません。
最悪の場合は、最初に選んだ本が、その作者の中で最も面白かった場合です。
期待値は高いのに、実態が伴わずがっかりします。
基本は一冊読み切りのため、一からの本探しになる
どんなに面白い小説を見つけ、その世界観にほれ込んだとしても。その小説との関係は一度きりです。
もちろん、読み返すことは出来ますが、再読の場合全く同じような感動を得ることは出来ません。
とはいえ、小説を読み返すことは「安心して最後まで読める」「気づかなかった伏線や背景に気づける」という点で魅力的ではあります。
一度良い小説を見つけたとしても、もう一度ゼロからのスタートになるのが、小説選びの難しさです。
実用書の場合は、同じジャンルの本を読んだり、参考書籍を読むことで、新しい本との出会いを起こしやすいです。
最後まで読まないと、小説の良し悪しが判断できない
人の感じ方で忘れてはいけないのが「ピークエンドの法則」です。
ピークエンドの法則とは、人の記憶で最も残るのが「ピーク」と「エンド」という法則です。
つまり、小説の場合は「最後が良いかどうか。」で、面白さの判定になります。
どんなに途中まで楽しんでも「夢落ち」や「意味の分からないバットエンド」では、本の印象は悪くなるはずです。
実用書の場合は「第2章と7章はつまらなかったけど、他は面白かった」など、良い点が一部でもあれば満足できるものです。
同じジャンルを読んでいると飽きる
最後に、同じジャンルを読んでいると飽きることです。
どうしても、完璧に新しいストーリーはありません。物語には起承転結があり、伏線があり、人間関係があり。など、パターンが決まってくるからです。
結果的に、同じジャンルばかり読んでいると飽きやすい。特に、ミステリーや恋愛関係の小説はその傾向がある気がします。
小説選びに失敗した時の3つのリスク
ここからは、そんな選ぶのが難しい小説選びに失敗した場合のリスクについてご紹介します。
①飛ばし読みがしにくい
実用書との大きな違いは「読み飛ばしが難しい事」です。
実用書であれば、知っている場所や繰り返しの部分。あなたが関心の無いテーマについては読み飛ばすことができます。
しかし、小説の場合は全体を読む必要性があります。もし、読み飛ばした場所が話の根幹を決める部分だったとしても、読み飛ばし中に気づくことは出来ません。
結果的、たとえ小説選びに失敗したとしても「読み飛ばせないため」、読むのに時間がかかるリスクがあります。
②終わり悪ければ全て悪い
先ほどもご紹介したように、「ピークエンドの法則」があるため、最後まで読み切らないと、その本の価値(面白さ)が判定できません。
実用書の場合は、途中で本を読むのを辞めるは簡単ですし、私もおすすめしています。
しかし、小説の場合は、途中まで面白くてもオチによって評価が大きく左右されます。
結果的に、読み切るまで楽しめるかどうか判断できないというリスクがあります。
この辺の心理については「ファスト&スロー」を超える本は無いと思います。※少し読むのに努力が要りますが。
③エンタメのため、知識がほぼ増えない
最後のリスクです。
小説はエンタメ(楽しむためのモノ)のため、知識を得ることは出来ません。
実用書であれば、つまらないと感じても、知識は増えます。
しかし、小説の場合はつまらない時は、つまらない時間を過ごすだけで終わります。
実用書と比較して、はるかに楽しめる小説ですが、選び方に失敗する時の大きなリスクがあります。
確実に時間を失うからです。
小説選びで失敗する確率を下げる4つの方法
このエントリーの結びとして、4つの小説の探し方をご紹介します。
①話題作を読んでみる
多くの人が良いと感じるものは、たいてい良いモノです。
この考え方は「大数の法則」に近いところがあるかもしれません。
やはり、みんなが面白いと言っている本は面白い可能性があります。
②最初の数ページで文体を確認する
小説で意外と気になるのが「文体が嫌い」という場合です。
・丁寧すぎる
・細かすぎる
・乱暴すぎる
・風景の描写が良くわからない
こういったリスクを避けるのは簡単で、数ページ読むだけで大丈夫です。
特に、初めて読む作家さんの本を読む時は、最初の数ページだけでも立ち読みしましょう。
③面白いと思った作者の本を買う
小説の場合は、同じ作者=同じ面白さ。にならないですが、それでも小説選びに失敗するリスクは減ります。
「この人の本面白いな」
そう思ったら、代表作を何作か読んでみましょう。
何しろ、好きな本を書いている作者の他の小説を読めることは、読書が好きな人にとっては貴重な経験だからです。
④長く読まれている小説を買う
長く愛されている本は、時間というフィルターを潜り抜けてきた本です。
つまり、面白い可能性が高いです。
また、ロングセラーの本は、教養の一部ともとらえることができるので、読んでみる価値はあると思います。
とはいえ、最後はインスピレーションで選んでいます。新しい本との出会いは、それだけで素晴らしいからです。
小説選びが難しい5つの理由とリスクが高い3つの理由【まとめ】
今回は、小説選びの難しさについて、ご紹介しました。
実用書よりも、はるかに難しく、リスクの大きい小説選び。
それでも、自分の脳みそで物語を理解し、風景を描写できる自由度は他の娯楽では経験できないモノです。
小説を読むことで、人の気持ちがわかるようになる。とも言われていますし、月に一冊くらいは読みたいと思います。
小説選びのご参考として、私が読んで面白かった小説のまとめリンクです。