本を読む数が増えてくると、新しい悩みが生まれます。
それは「既視感」です。
「この本はどうせ感情論だろうな」
「このジャンルでは、○○の方が良い本だと思う」
「この前読んだ本と被りそうだな」
こんな風におもって、なかなか読むべき本を選べなくなってきました。
当たり前ですが、本は読まなければ意味がありません。
極論でいえば、本を探している時間は無駄だと思っています。本を探す時間で、読書が出来れば、生涯読書量が増えそう。
それでも「本当にこの本を読むべきか」ということを考えてします。
今回は、そんな読書好きの悩みあるあるです。(私なりの対処法もあります)
本を選ぶ基準は読書量に応じて厳しくなる
読書量が増えれば増えるほど、増えるものがあります。
それは、本選びの失敗です。
当たり前ですが、トライする数に応じて成功も失敗も増えます。
行動経済学では、人は損出回避の傾向があると言われます。結果、本を選ばない(失敗のリスクが減る選択をする)というケースが増えます。
※損出回避とは
・80%で一万円もらえる or 100%で8,000円もらえる⇒後者を選ぶ
・80%で一万円失う or 100%8,000円失う⇒前者を選ぶ
期待値が同じでも「失うリスクが少ない方」を選びやすいのが、人の性です。
つまり、読書量が増えれば自然と本選びのハードルが上がります。
本選びが難しいから、読書量が減る
本を選ばない。ということは、読書量が減ります。
当たり前の計算ですよね?
ですが、読書量を増やしたい。と思っている私からすると非常に悩ましい問題です。
「本を読みたい。でも、失敗はとても怖い」
そんなジレンマに陥っています。
本を選べない時に行っている5つの対策
では、そんな本を選べない時でも、読書量を稼ぐにはどうしたら良いでしょうか?
それは、とにかく本を選んで読むことです。
その、当たり前を行うために意識している5つの対策をご紹介します。
1.選ばないということを、選んでいると認識する
全てのことに、選ばないという逃げの選択はありません。
トレードオフの概念では、何もしない。ということは、他のことをすることを選んでいるのと同じです。
つまり、本を選ばない。ということは、本を読まない選択をしているのと同じと言えます。
そう考えるだけで「とにかく選ぶしかない」と思えます。そう思った時の対処法はこのあと。
2.とりあえず、少し読んでみる
まずは、少し読んでます。
本の良し悪しは数ページ読めばだいたい予測できます。
「この本読みやすい」
「なんだかおもしろいかも」
そう思った時点で、その本を読むようにしています。
3.ミスを許容する
先ほど、損出回避の傾向のところでもお伝えしましたが、人はミスが大嫌い。
だからこそ「失敗してもいいよね」と思って読むようにしています。
歩いていて、転ぶのを怖がったら外出することは出来ません。読書も同じです。
どんなことでも、ミスを許容できなくなると、選択肢は減ります。
4.読んだことのある作者の本を読む
割と安全な本選びをしたいなら、読んだことのある作者の本がベターです。
文体や、どういった本の書き方をするか。という点は、本が違っても大きく変わりません。
だからこそ、一度読んで面白いと感じた作者の本は、安心して選べます。
5.話題の新刊をネットで買う
新刊の本を読むのは、先行投資の観点では魅力的です。
知識というものは、時間の経過と共に陳腐化します。なぜなら、時間に経過とともに、多くの人が知っている知識になるからです。
知識は、内容も大切ですが、希少性も大切です。
そういった観点で、話題の新刊を買うのもおすすめです。
どうせ「えいや」で本を買うなら新刊の方がメリットは大きいでしょう。
同じレベルの情報の質なら、新しいということだけで、新刊の方が価値があります。
【悩み】本を選ぶ基準が上がり過ぎて、本選びが難しく感じる【まとめ】
今回は、最近の読書の最大の悩みである、本選びの基準が上がりすぎ問題。についてご紹介しました。
たぶん、人の成長が止まるタイミングは
「もうやり切った」
「だいたいのことは理解した」
そんなバイアスに囚われた時だと思います。
人は、いつまでたっても無知です。努力や勉強に終わりはないのだと私は思っています。
最後に最近読んで面白かった小説をご紹介します。
推理小説と言えば、トリックが最大のテーマです。しかし、この本は「動機」に焦点を当てています。しかも、それを行動経済学的な観点で分析しています。
新しいテーマで書かれているので、それだけで楽しむことができました。経済学への興味が増える良い小説です。
「エウレカの確率」