環境問題と言えば、何を思い浮かべるでしょうか?
などがメジャーでしょうか?ですが、最近では海洋プラスチック問題について、考える人も多いと思います。
日本人に考えるきっかけを与えたのは
・レジ袋有料化
・スタバのストロー廃止
・無印良品のペットボトル廃止
などが理由になるかな。と思います。
とはいえ、正直、何が問題で何をすべきか。は良くわからない人が多いでしょう。
「レジ袋を廃止して、なんの意味があるの?」
「ストローは紙だと不便なんだよなー。」
そんな風に思う人に向けて、海洋プラスチックの原因と対策をいろいろと調べた結果を共有します。
非常に長めの文章なので、お時間のある時にご覧ください。※まずは目次だけでも読んでいってください。
後にも、先にもこれ以上の文字数のエントリーを書くことは無いでしょう。
このエントリーを読み切れば、プラスチックの偏差値は上位10%くらいにはなれると思います。
もちろん、私の個人の意見も入っているので、ご自身でも調べて、確度の高い情報の入手に努めてください。
主な参考書籍はこちらの3冊です。
- 海洋プラスチック問題はいつから露呈したのか
- 海洋プラスチックの問題点
- プラスチックの使用量は想像を絶する
- プラスチックはリサイクル材としては微妙
- それでも、プラスチックは便利過ぎる
- 海洋プラスチックの放出量は新興国が多い
- 日本は海洋プラスチックのたまり場
- 日本だけで、世界は変わらない
- その他、海洋プラスチックの対策になりそうなこと。
- つまり、回収よりは排出を減らすことの方が大切
- 海洋プラスチック問題の原因と対策について考える【まとめ】
海洋プラスチック問題はいつから露呈したのか
契機は中国のプラスチックゴミの受け入れ停止。とも言われています。
※もちろん、諸説あり。国連環境計画が「海洋プラスチックに戦争を仕掛ける」という宣言をしたことも有力な理由。
なぜなら、日本は年間150tものプラゴミを中国に輸出し、中国がリサイクルをして海外に輸出する。ということを約30年間実施していたからです。※欧州やアメリカもプラゴミを中国に輸出。
しかし、中国でもプラゴミの問題が大きくなり「輸入している場合じゃない。」となり、一切のプラゴミ受け入れを拒否しました。※もともとは、石油を買うよりもプラゴミが安いから輸入していた。
これが、中国ショックを呼ばれ、世界に波紋を広げました。(2018年1月)
もちろん、他の国への輸出の動きも進みましたが、中国以上のキャパシティーを持つ国は無く、各国とも、自国での処理が必要になりました。
こういった影響を受け
・日本では、約50tのプラゴミが国内に溜まっている
・欧州では2030年までにプラゴミゼロを目標にする
などの、影響が出ています。結果的に、プラスチックゴミについて考えざるを得ない状況になっています。
海洋プラスチックの問題点
では、プラスチックゴミ問題で最も注目されている問題の一つである、海洋プラスチック問題とは、何が課題なのか。
ゴミの処理に関わるエネルギーや場所など、様々な問題がありますが、このエントリーでは3つの問題を取り上げます。
1.海洋生物への影響
2.人体への影響
3.病原体の拡散
また、海洋ゴミの60%-90%はプラゴミとも言われています。つまり、海洋ゴミについて考えることとは、海洋プラスチックについて考えることに近いです。
海洋生物への影響
まずは、海洋生物への影響です。
・クジラ
・ウミガメ
・海鳥
・くらげ
など、様々な生物の体の中から、大量のプラスチックゴミが出てきている写真を見たことのある人も多いでしょう。
直接的な問題として、エサと勘違いして、プラスチックを食べた生物が死んでしまっている例は無数にあります。
海洋プラスチックによって、海洋生物に与える影響はこんなものがあります。
1.プラスチックの毒性による影響
まずは、プラスチック自体が持つ毒性の影響です。
・添加物
・残留モノマー(発がん性や遺伝子異変)
これらの成分が海洋生物への悪影響を与えます。
2.誤食による、栄養不足による影響
プラスチックを食べると、単純に胃袋は膨れます。
しかし、当然栄養素はありません。
結果的に「お腹いっぱいなのに、栄養が足りない」という状態になります。
それによって
・生きるためのエネルギー不足
・子孫を残す体力がなくなる
などの問題があります。
3.汚染物質の吸着による影響
最後に、海洋に漂っている汚染物質の吸着があります。
プラスチックの容器に、油ものを入れてレンジで加熱すると、油がなかなか落ちないですよね?
プラスチックは科学的な添加物が盛り込まれています。プラスティックの主成分がパスタだとすると、添加材はソースです。
ソース(添加材)は比較的カンタンにプラスチックから漏れ出します。その漏れ出した場所に、海洋に漂う汚染物質が入り込みます。
結果的に、海の汚れを吸着したプラスチックが漂い、それを食べた海洋生物への影響があります。
もちろん、汚染された海洋生物を食べる人間にも、その影響があるかもしれません。
人体への影響
先ほどもお伝えしたように、食物連鎖の流れで、海洋生物を食べる人間にも影響があります。
プランクトン⇒小魚⇒中型の魚⇒大型の魚⇒人間
と、食物連鎖が進むたび、海洋プラスチックや毒素が圧縮されていきます。
それによって、プラスチックの添加材や海洋汚染物質を人が取り込んでしまう可能性があります。他には、重金属などの影響も気になる点です。
正直、海洋プラスチックの問題はわかっていない
海洋プラスチック含め、プラスチックには様々な意見や研究があります。
「プラスチックは一切使うべきではない」
そんな主張をする人もたくさんいますし、リスクを完全に排除するなら正しい選択です。
とはいえ、海洋プラスチックによる人体の影響は「研究中」の段階です。
・どのくらいリスクがあるのか
・摂取量による影響はどのくらいなのか
・どんなものがリスクが高いのか
これらはまだ、はっきりしていません。魚自体はオメガ3脂肪酸など、優秀な栄養もあるので、魚を食べない=健康とは言い切れません。
例えば、皇居ランニングをすると、車やバイクの排気ガスやほこりを吸い込みます。これは、もちろん、体に悪いです。
しかし
・運動を全くしない場合
・皇居でランニングをする場合
比較をすれば、運動をする方が健康に良い効果が期待できます。(最近では、汚い空気の中の運動は意味が無い。とも言われていますが。)
つまり、リスクのあるものを避けようとすると「食べない」「動かない」になります。
しかし、人はは食べて運動する必要があります。プラスチックの影響を気にすることも大切ですが、バランス感覚は保ちましょう。
病気を運ぶ「いかだ」になる?
また、海洋プラスチックはその「吸着性」の観点から、病気を運ぶいかだになる可能性があります。
つまり、海洋に漂う病原菌をプラスティックが運びます。
人の移動を制限できても、海洋プラスチックの流れを止めることは出来ません。
プラスチックの使用量は想像を絶する
あなたのまわりにプラスチックはどのくらいあるでしょうか?
実はあなたのまわりは、プラスチックだらけです。
・紙コップ(内側はプラ)
・フリース
・食器
・化粧品やシャンプーボトル
・家具
・歯ブラシ
・車
などなど、信じられないほど多くのプラスチックが身の回りにあります。
そして、そのプラスチックゴミの量は想像力の範疇を超えます。
具体的には「東京スカイツリー一万一千個ぶん」のプラスチックが毎年生産されています。重さにすると4億トンです。(化学繊維6、500トンを含む)※2016年
1日に、スカイツリー30個分の重さのプラスチックが生産されています。
もはや、私たちの脳みそでは理解できないほどの量のプラスチックが、日々生産されています。
フリースを一度洗うと2gのプラスチックが流出する?
ちなみに、フリースを洗濯すると一回で2gのプラスチックが流出するようです。※パタゴニアの支援を受けて行われた研究。
ほかにも
・スポンジを使うことで流出
・メラニンスポンジで流出
・ポイ捨て
・風船のごみ
など、あらゆるところでプラスチックが流出しています。
ちなみに、風船ゴミはビーチで拾われるごみの1%ですが、ウミガメの死体から出るゴムの8割を占めます。
華やかな雰囲気のある風船ですが、ウミガメにとっては危険なものです。※見た目がくらげに似ているので、良く誤食されます。
プラスチックはリサイクル材としては微妙
「プラスチックを大量生産していることも、環境に悪いことも分かった。」
「でも、リサイクルが進めば大丈夫でしょ?」
そう思うかもしれませんが、プラスチックはリサイクル材としては微妙です。
プラゴミはリサイクルがしにくい
そもそも、プラスチックはリサイクルが難しい傾向にあります。
それには2つの理由があります。
1.プラスチックの種類がたくさんある
2.食料品に使われるプラスティックは洗浄が必要
柔らかいプラスチックも、透明なプラスチックも、たくさんの種類がありますよね?
また、プラスチックには様々な成分が添加されています。そのため、リサイクル前に「分別」が必要です。
この分別は手作業が多いので(選別機械が高い)、コストが高く、リサイクルにお金がかかります。
また、食料品に使われるプラスチックは様々な汚れがついています。お弁当の容器は食べ終わったあと、たくさんの食品や油がついてますよね?
この2つの理由により、そもそもリサイクルするのにお金がかかります。その費用負担は政府なので、なかなか財布の紐は緩みません。
プラスチックはリサイクルでは無く、ダウンサイクル
さらに、プラスチックは完璧なリサイクルが難しいです。(同じものをリサイクルで作れない。)
透明なペットボトルだけを集めても、同じようなペットボトルを作ることはできません。それは、リサイクルの時に劣化するからです。
結果的に、ぬいぐるみの綿や、フリースに転用されます。(こういったリサイクルをダウンサイクルと呼ぶ)
さらに、ぬいぐるみやフリースはリサイクルがさらに難しく、廃棄するしかない場合もあります。
サーマルリサイクルは一長一短
日本は比較的プラスチックのリサイクル率が高い。と言われています。
それは、日本がサーマルリサイクルをしているからです。
サーマルリサイクルとは、廃棄するプラスチックを燃やすことで発生する「熱」でリサイクルが出来てる。と考えることです。
もちろん、発生した熱を回収して、他の燃焼に使います。つまり、プラスチックを燃料にしているから、リサイクルできている。とする考え方です。
※日本のプラスチックリサイクルはほとんどサーマルリサイクル。
このサーマルリサイクルは当然ですが、プラスチックを燃やしているので地球温暖化への影響が懸念されます。
それでも、プラスチックは便利過ぎる
「そんなに問題のあるプラスチックは何で使われるの?」
そう思うかもしれません。答えは、便利過ぎるからです。
・成形がカンタン
・添加材であらゆる特性を持つ
・コストが安い
・時間が経っても劣化しにくい
・軽い
・電気を通さない
など、魅力的な特性を持っています。だからこそ、プラスチックは世界中で4億トンも生産されています。
逆に、この魅力的な特性が、海に行くとデメリットにもなります。(分解できないので、いつまでも残り続ける。)
海洋プラスチックの放出量は新興国が多い
プラスチックの使用量自体は、当然先進国の方が多いです。
しかし、海洋へのプラゴミ流出量は新興国の方が多いです。
それは、プラスチックゴミの処理にコストがかかることや、先進国が新興国にププラスチックゴミを輸出しているからです。
プラスチックゴミの量でいえば、アメリカが一位で、日本が二位です。
しかし、海洋への流出量はアメリカが10位、日本は30位です。
海洋への流出量ランキングはこちら
一位:中国
二位:インドネシア
三位:フィリピン
四位:ベトナム
五位:スリランカ
経済的に成長しつつも、発展途上のアジアからの流出が目立ちます。
日本は海洋プラスチックのたまり場
海に排出されたプラスチックゴミは、海の中を漂います。もちろん、海流にのって移動します。
海洋への流出量が多い、アジアからのプラスチックゴミは、日本にたどり着きます。
日本の海に漂う、マイクロプラスチックごみの量は世界平均の27倍ともいわれています。
それだけ、日本には大量のプラスチックゴミが流れついています。日本の排出量を減らしても、日本の海にはどんどんプラスチックゴミが流れつきます。
将来は養殖魚の方が高価になる?
このままでは、天然魚よりも、養殖魚の方が高価になるかもしれません。(あくまで想像)
それは、天然の魚は海にいるので、海洋プラスチックの影響を否定できないからです。
逆に、養殖ならばある程度はプラスチックの影響を避けることができるかもしれません。
「給料日前は、お金が無いから天然魚でごめんね。」
こんな会話が家庭で行われる未来が来たら、ゾッとします。
日本だけで、世界は変わらない
さて、ここまでは海洋プラスチックの問題についてご紹介してきました。
ここからは、海洋プラスチック問題の対策について考えていきましょう。
大前提として、日本国内のプラスチックゴミの排出を止めても、世界は変わりません。
日本は、海洋プラスチックの海への不正な排出量が30位です。つまり、上には29か国あります。
さらに、海流の関係で、世界中に海洋プラスチックはばらまかれます。
日本だけの努力では、焼け石に水です。(それでも対策はとうぜん必要。)
日本が取り組んでいる環境対策について思うこと
「じゃあ、日本のプラゴミ対策は意味が無いの?」
そんな疑問が出るかもしれませんが、もちろん、意味はあります。それは、日本の海洋プラスチックゴミの排出を減らすことだけではありません。
日本人の意識が変わることが、最も大切です。
こちらのエントリーでも触れましたが、環境問題への対策の初手は「意識改革」です。
意識が変われば、この後ご紹介する対策について、日本人が前向きに取り組めると思います。
先進国がまずやるべきことは排出権の売買
海洋プラスチックゴミの排出量が少ない先進国。最初にやるべきことは「排出権」を定めることです。
もちろん、排出権には様々な意見がありますが、私は賛成です。(やらないよりはマシだし、効果が大きい。)
排出権を作ることの最大のメリットは、パレートの法則が活用できることです。※パレートの法則については、こちらから。
こちらの2つを比較してください。
・日本で紙コップの内側のプラスチックゴミを処理する
・中国でプラスチック製の机を処理する
1g当たりの処理コストが大きいのは、日本です。人件費の問題だけではなく、手間の問題です。
つまり、最も削減しやすい場所から削減するインセンティブ(やる気)を起こすのが、排出権の取引です。
・白熱灯をLEDに変える
・LEDをさらに効率の良いLEDに変える
費用対効果を考えれば、全く改善が出来ていない場所に取り組むべきです。
どんな施策をするとしても、それはトレードオフです。
海洋プラスチックのために、時間やコストをかけるということは、他のすべて
などへの、対策をする選択肢を排除することと同じです。
もちろん、一挙両得の方法もあるとは思いますが、トレードオフについても考えておくべきです。
※トレードオフについては、こちらから。
排出権の注意点
そんな魅力的な排出権の注意点は、責任感の欠如です。
当たり前ですが、お金を払えばプラスチックゴミを出しても良い。というわけではありません。
また、排出権によって、実質お金を払うことで、プラスチックゴミの排出量が増える可能性があります。
例えば、イスラエルで行われた保育園の実験がその例です。
保育園で、子供の迎えが送れると、保育園側に負担がかかります。それを無くすために「迎えに送れると罰金」というシステムを作りました。
結果はどうなったと思いますか?
じつは、迎えに送れる人が増えました。しかも約2倍です。
それは、罰金=延滞料金のような考え方になってしまったからです。お金を払えば、迎えに遅れる罪悪感が無くなります。
さらに、罰金システムを辞めても、遅刻率は下がりませんでした。
排出権の売買によって、リテラシーの低下という問題はケアすべき点です。(そのための啓蒙活動が必要。)
その他、海洋プラスチックの対策になりそうなこと。
排出権意外にも、海洋プラスチックゴミの排出対策になりそうなことをご紹介します。
とはいえ、正直排出権よりは、魅力は少ないかな。と思っています。
プラゴミの回収は焼け石に水
最初に思いつく海洋プラスチックゴミの対策としては、ゴミの回収だと思います。
しかし、残念ながら大幅な効果は期待できません。
2017年に世界の79万人が参加した、海岸のゴミ拾いで拾えたゴミは9,286トンでした。
莫大な量を人の力で回収しています。しかし、これは一年間に流れ出るプラスチックゴミの0.1%分です。
地球を守るためのごみ拾いには確かに効果があります。ですが、莫大な量のゴミが捨てられている海をきれいにすることは、ほぼ不可能です。
(注)自分の力で対処できないような問題にぶつかると、人は努力や考えることを辞めてしまいます。現実は非常に厳しいですが、それでも小さな努力には大きな価値があります。
分解できるプラスチックは機能とトレードオフ
「海に流れ出たら、分解できるプラスチックを使えば良いじゃないか。」
賢い人はそう考えます。しかし、これにもトレードオフがあります。
分解できるプラスチックとは、つまり安定性がありません。
・使っているうちに分解されてボロボロになる
・容器が壊れて中身が漏れ出す
などのリスクがあります。
分解できるというメリットは、長持ちしない。というデメリットでもあります。
バイオプラは本当に安心なのか?
環境に優しいプラスチックと言えば、バイオプラも話題になります。
しかし、バイオプラスチックにも罠が潜んでいます。
・バイオプラスチックの定義は、含有量が25%以上
・バイオプラスチック=分解できる。では無い
・海では分解されにくいことがある
そもそもの流通量自体も少ないですが、バイオプラスチックには進化が必要です。
もちろん、テクノロジーの進化によって、より環境に優しいプラスティックを開発することは出来ますし、期待は持てます。
容器の統一とデポジット化
個人的に好きなアイデアとしては、容器の統一化とデポジット化です。
容器の統一化としては、飲食店の持ち帰りやコンビニ弁当の容器を「非プラスチック材」に変えます。※もしくは、プラスチックでも可。
そして、全く同じ形状・同じ材料を使った容器を少しでも多くの店で採用します。
これによって、弁当を買う時、容器代として100円程度を事前に回収し、容器返却時に100円返します。
これによって、容器の使いまわしができるようになります。イメージとしては、出前と同じようなプロセスを世界中で実施します。
容器統一化のメリットとしてはこちら。
・使い捨てが減り、ゴミが減る
・プラスチックでも、材料が同じならリサイクルしやすい
店ごとに違う容器を使うのは時代遅れになるかもしれない
「容器の統一化は、店ごとにこだわりや目的があるから、難しい。」
そう思うかもしれませんが、経済性を考えれば賢い選択です。容器が統一化すれば、様々な規格が統一され、コストが低下します。
もちろん、容器代も大量生産と、管理費用が低下します。
例えば、EVバイクでは日本の4社が同じバッテリー規格の採用に向けて手を組んでいます。
高付加価値な(高いものは100万円を超えるバイク)でも、規格の統一ができます。数百円のお弁当なら、そのハードルは低いです。
環境性や経済性を考えれば、弁当やテイクアウトの容器の統一化は合理的です。
弁当の容器に差別化があっても、お弁当の美味しさは変わりません。同じ容器でも、何十円か値段が下がれば、そっちの方がうれしいはずです。
つまり、回収よりは排出を減らすことの方が大切
海洋プラスチックゴミの対策として、最重要なのは「これ以上海にプラスチックを排出しないこと」です。
もちろん
・漁に使う、漁具の紛失
・ヒューマンエラーによる、流出
など、プラゴミの海洋流出をゼロにすることは出来ません。
しかし、まずはパレートの法則を活用し、大きな出血を止める必要があります。
・プラスチック製品の使用率を下げる
・ゴミをきちんと処理できるようにする
・自然で分解できるプラスチックを開発する
・リサイクルの文化を根付かせる
などの対策を行い、流出量をコントロールすることが必要です。
海洋プラスチック問題の原因と対策について考える【まとめ】
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
今回は、なるべく確度の高い情報をご紹介するために、努力したつもりです。
とはいえ、環境問題や、プラスチックによる影響については、未解明なところもたくさんあります。
人類は日々進化しています。それは同時に「新しい課題にぶつかること」を意味します。
前例が無かったり、参考にする情報が少ない時こそ、AIでは無く、人の力の見せどころです。
そのためには、まずは知覚力の強化が必要だ。というのが、私の持論です。
たとえ、小さな変化でも、わずかな力でも、行動を起こすことが大切です。
まずは、身近なところから海洋プラスチックゴミの問題解決を、一人一人が行っていきましょう。
知覚力の磨き方については、こちらから。
SDGsについては、こちらでもご紹介しています。
海洋プラスティックに関する本で、おすすめなのはこちら。中立的な立場で、データを基に、海洋プラスティックについて考えさせてくれます。