文字を書くことができても、読みやすい文章や、人を動かす文章を書くのは難しいですよね。
「報告書を書いたのに理解されない」
「どんなふうに書いたら良いかわからない」
「しゃべることはできるんだけど。。。」
誰しもが、言葉を生産することができます。しかし、本当に書きたい文章を書ける人は、ほんの一握りです。
そんな文章術について、非常にシンプルに理解できる本"伝わるシンプル文章術"についてご紹介します。作者は飯間浩明さんです。
今回は、短めの書評にまとめてみました。
【こんな人におすすめ】
・ブログを書く
・仕事で報告書を作る
・文章となると、途端に筆が動かなくなる
- なぜ、文章を書くのは難しいのか
- 伝えたいことが伝わらないのは、書き手の責任
- 文章の基本の型はたった一つ
- クイズ形式で文章を書くメリット
- 一般的な文章は、日記文
- 伝わるシンプル文章術の魅力
- 「伝わるシンプル文章術 書評」文章スキルは一生使える「まとめ」
なぜ、文章を書くのは難しいのか
当たり前のように、毎日使っている言葉。
・人との会話
・SNS
・ブログ
・メール
など、誰しもあらゆる場面で、文章をアウトプットしていると思います。しかし、そんな文章を書くというスキルは、意外と身に付かないものです。
それは、文章に落とし込むための練習をしていない+文章の型を知らないからです。
たとえ、一日中、人とコミュニケーションをとらないとしても「思考」として、人は言葉を使って考えています。
「そういえば、洗濯まだだった」
「今日は刺身が食べたいな」
など、ほぼ全ての人が言葉を使うことで生活をしています。
それでも、思うように言葉を紡げないのは「型」を知らないからです。
どんなスポーツでも、基本はあります。
・ボールの持ち方
・構えかた
・体の使い方
基本を知らずに練習しても、クセがつくだけで、上達は望めません。
つまり、文章を書くのに苦手意識がある人は、才能が無い訳でも、能力が低い訳でもありません。
基本の型を知らないだけです。
伝えたいことが伝わらないのは、書き手の責任
書いている内容が伝わらないのは、書き手の書き方が悪いからです。(私もまだ勉強中ですが)
・相手がちゃんと読んで理解してくれるだろう
・きっと、自分の意思をくみ取ってくれる
そんな風に思っていても、思わぬ解釈や理解をされてしまうことがあります。
もちろん、読み手側の責任の場合もあります。しかし、読み手はコントロール出来ません。
しかし、自分が書く内容であれば、いくらでもコントロールできます。
・相手にちゃんと伝わる
・自分の意思を理解してもらう
・誤解のないように伝える
手っ取り早いのは、自分が成長してしまうことだと思います。
文章の基本の型はたった一つ
伝わるシンプル文章術では、文章の型として「クイズ形式」が推奨されています。
「クイズ形式ってなに?」
と思うかもしれませんが、文章の型としては非常にシンプルです。
①問題提起
②結論
③理由
この順番で文章を書くだけで、クイズ形式の文章が完成です。
クイズ形式具体例
例えば、最近話題のビットコインについて。なら、このような文章になります。
※投資判断は、ご自身の頭で考えてくださいね。人の意見で投資することは、再現性が無いので、全く意味が無い投資です。
【問題提起】
ビットコインは投機の対象となり、いたずらにトレードが繰り返され、大きな損出をしている人がいる。ビットコインを持ち続ける握力を鍛えるためには、どうしたらいいのだろうか。
【結論】
ビットコインを長期で持ち続けるためには、投機対象では無く、将来の通貨になることを期待して持つことが望ましい。
【理由】
なぜなら、投機対象として捉えると、価格の上下に対して過剰に反応してしまう。しかし、通貨としての未来を期待するのであれば、投機対象ではなく、将来ビットコインを通貨として、使用する時まで保持できる。
通貨として使うのだから、必要以上のトレードを抑えることができる。投資で成功するには、投資したことを忘れている方が良い。と言われるように、価格の上下に混乱するようでは、どんな投資でも成功の確率は低いからだ。
クイズ形式で文章を書くメリット
クイズ形式で文章を書くことには、これらのメリットがあります。
1.型があるので、文章を書きやすい
2.問題提起部分で、読者の関心が引ける
3.基本的な文章校正なので、理解しやすい
1.型があるので、文章を書きやすい
まずは、基本の型があるので、非常に書くのが楽です。
「まずは、問題を提起(質問)して、結論。最後に理由を書く」
たったこれだけのステップなので、初めてトライする場合でも、簡単に文章を書くことができます。
2.問題提起部分で、読者の関心が引ける
問題提起をされると、ついつい関心がわきませんか?
人は、質問をされると、答えを考えようとします。
さらに、相手が出した問題に対して「この人はどんな意見なんだろう」と感心持ちやすいです。
読者の関心を引けなければ、どんなに良い内容を書いても意味が無いです。その点でも、クイズ形式は魅力的な文章術です。
3.基本的な文章校正なので、理解しやすい
最後に、文章構造が一般的なので、理解されやすい点も魅力です。なぞかけ。も同じような構成になっています。
問題提起:○○とかけまして
結論:○○と解く
理由:その心は、どちらも○○だから
「斬新な文章と言葉遣いで、賢いと思われたい」
そう思うのが、書き手の人情ですが、それでは自己満足になってしまいます。そういった高等技術に手を出すのは、やめておいた方が吉です。
人に何かを伝える時、大切なのは「言いたいことが伝わること」です。
クイズ形式は、共通言語のように、誰しもがなじみのある文章表現です。
一般的な文章は、日記文
いわゆる普通の文章とは、日記文です。
・小説
・エッセイ
・新聞
・感想文
おそらく、日記形式は最も一般的な表現でしょう。普段の会話でも、日記文の形式で話していることが多いと思います。
【日記文】
今日は、喫茶店に行って読書をしたよ。知覚力って面白いね。
日記文とクイズ形式は使い分けが重要
2つの文書形式ですが、どちらかが優れている。ということはありません。
しかし、人に何か訴えかけるような場合や、意見を伝えたい場合は、クイズ形式がおすすめです。
特に、それを文章にする場合は「わかりやすさ」の観点で、クイズ形式を使いましょう。
一方、日記文は親しみを持てたり、読者の完成にゆだねるような文章が書けます。
論文の書かれている内容に対しては、解釈のずれは少ないです。しかし、小説には、多くの解釈があります。
つまり、読み手側の自由度(解釈の幅)が異なります。使い分けが必要です。
・クイズ形式:解釈の自由度が低く、意志が伝わりやすい
・日記文:解釈の自由度が高く、読み手にゆだねることができる
伝わるシンプル文章術の魅力
ここまでは、伝わるシンプル文章術の書評として、キーメッセージをご紹介しました。
最後に、この本自体の魅力をご紹介します。
・一冊でクイズ形式を理解できる
・実際の参考文章があり、わかりやすい
・お題があるので、文章の練習材料が見つかる
・問題提起、結論、理由を書く時の着眼点や注意点を知れる
文章術自体は、非常に多くの方法があるので、一冊で全てを網羅することは難しいです。
しかし、クイズ形式だけに対象を絞れば、この本一冊あれば充分です。
・小論文
・ブログ
・報告書
実務的な文章術として、簡単で伝える力が強いクイズ形式。最初に身に付けるべき、文章の書き方を学べるのが、伝わるシンプル文章術の魅力です。
「伝わるシンプル文章術 書評」文章スキルは一生使える「まとめ」
今回は、"伝わるシンプル文書術"という本の書評でした。
結論としては、一つ文章の型を知っておくのは便利だ。ということです。
なぜなら、机に向かっても文章が浮かばない。というのは「書きたいことが決まっていない」のではなく「書き方がわからない」場合が多いからです。
ない袖は振れぬ。ない文章術は書けぬ。
基本の型を一つ用意すれば、文章としてのアウトプット量も増えます。それによって、自然と文章を書くのが得意になるはずです。
もし、参考になればとてもうれしいです。
ブロガーには、この本もおすすめです。