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うな重で竹を選ぶ心理は金額じゃないことはご存じですか?【最適な選択方法】

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うな重に限らず、松竹梅なら竹を選ぶのが万国共通の心理です。

 

・物件探し
・高級家電
・結婚指輪
うな重
・ワイン

 

などなど、様々な選択をする時、人は「竹」を選びたくなります。

 

その理由については、なんとなくご想像ができると思いますが(後でご紹介します。)一番大切なのは、その心理ではありません。

 

理由を知っても「なるほどねー。」で終わってしまう。

 

だからこそ、今回はそんなうな重の竹を選ぶ心理を基に

「じゃあ、どんな選択をすればいいんだい?」

 

という疑問に答え、最適な選択術についてご紹介したいと思います。

 

「その時好きなものを選んでいるだけ」
「別に、何かに影響を受けている訳じゃない」

 

そう思う人は注意です。どうしても、人は相対比較をしています。まずはその事実について知りましょう。

 

良い選択は、自分の選択ルールを知ることで身に付けることができるから。

※参考書籍は最後にご紹介します。

うな重における松竹梅について

うな重

まずは、前提となる、松竹梅の定義です。

 

お店によって、違いはありますが、ほとんどのお店ではこのようになっています。

 

・梅:安い
・竹:中間
・松:高い

 

ちなみに、うなぎ屋によって選び方もあります。基本的に、松竹梅でタレやお米、焼き方に差はありません。

 

また、一部の店舗では鰻のサイズ自体も変わりません。つまり、梅は鰻の半分を使い、松は鰻一匹を使うようなケースです。

 

しかし、松以降になると、ウナギのサイズが大きくなるお店もあります。

・竹:普通サイズの鰻一匹
・松:大きめサイズの鰻一匹

 

このような場合は、松を頼むと鰻が大きく、脂がのっていて美味しいです。(個人の感想)

 

つまり、松竹梅の選択で値段と同じくくらい気を付けるべきは「鰻自体の大きさが変わるポイント」です。

うな重で松を選ぶ心理とは

そんなうな重ですが、なぜ人は竹を選んでしまうのでしょうか?

 

それは、価格でも、量でもありません。真ん中だからです。

 

人には、極端の回避というバイアスがあります。何事もほどほどがいいよね。ということ考え方です。

 

企業家になって、100億円稼ぐよりは、そこそこの会社で管理職を目指すくらいの方が気楽なのと同じです。

 

極端なものはなるべく避けるのが、人の心理

竹を選ぶことが証明された実験

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対象物はうな重では無く、カメラですが、こんな実験があります。

 

実験の参加者に一眼レフカメラとカセットレコーダーのカタログを見てもらいます。そして、どれが欲しいか選んでもらいます。

 

パターン1(選択肢が2つ)

・高いモデル
・安いモデル

 

この時、選択の比率は半々で、高いモノの、安いモノも同じくらい人気でした。(鰻なら、松と梅の2択)

 

パターン2(選択肢が3つ)

・高いモデル
・安いモデル
・中間のモデル

 

この時は、どうなるでしょうか?パターン1の事例を考えれば、33%で三等分されるようにも思えます。

 

しかし、実際は中間のモデルを選ぶ人が、50%-70%くらいで、残りを高いモデルと安いモデルで分け合いました。

 

つまり、選択肢に中間が存在すると、いきなり一番人気の座に躍り出ます

いやいや松を選ぶよって人

こんな風に、竹が一番人気だよ。ということを伝えると

 

「そう?自分は毎回松を選んでいるよ」

 

という人もいると思います。(私もそうです。)では、質問を変えます。

 

「その松は、ウナギ屋で一番高いですか?」

 

最近では、うなぎ屋さんで松竹梅以外に、松以上のランクのうな重を見かけることが多い気がします。

 

つまり、松が最上位では無く、最上位が他にあるパターンです。

 

この場合は、松を選択していても、このブログで伝えている松(最上位)では無く、竹(中間)を選んでいる。と言えます。

 

もちろん、中間の中では高級な部類を選んでいることには変わりませんが。

うな重以外にも、松竹梅は人の心理に働きかける

そんな人間の「中間好き思考」について触れたところで、ここからはこの心理の汎用性についても触れていきます。

 

例えば、以前このブログでも紹介しましたが、ワインリストについて触れていきます。

www.yoblog.org

フレンチやイタリアンに行くと、ワインボトルがありますよね?(あまり飲まない人は、日本酒やウィスキーに置き換えてください。)

 

この時、高いワインを上段に表示することで売り上げが上がります。安い順にみていくと、一番下に表示される高いワイン(松)を見ないので、松竹梅の定義が変わります。

 

ですが、高い順に見せていくことで、きちんと松の価格をインプットできるので、比較的高いワインを選択しやすくなります。

 

つまり、たとえ売れなくても何万かするワインを置いておくことで

「うーん。5万のワインは高いから、8,000円くらいのを飲んでみようかな。」

と思わせることができます。

 

これが、一番最初に3,000円のワインを置いておくと

「うーん。3,000円は安すぎるから6,000円くらいのワインにしよう」

と思うので、売り上げが下がります。

つまり、ここが注意点

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つまり、価格の見せ方や置いてある商品によって、私たちの選択は第三者に歪められるリスクがあります。

 

だからこそ、本当に自分が欲しいものを、選択できるような方法を身に付ける必要があります。

 

たとえ、結果満足できても、人に操られたい人はいないですよね?

では、どんな選択をすれば私たちは満足できるのか?「まとめ」

このエントリーの締めくくりとして、最適な選択方法についてご紹介します。

 

それは、事前に条件を決めておくこと。です。

 

・鰻は一匹食べたい
・値段は3,000円~3,500円にする

 

このように条件を事前に決めておくことで、判断にも迷わず満足することができます。

 

当然ですが、同時に他の鰻を食べることはありません。つまり、うな重のサイズを選ぶ時以外は、他のうな重はあなたの認知から外れます。

 

家電量販店で、テレビを買う時

「42インチだと、少し小さくみえるな」

 

とおもって、42インチを買って、自宅に設置すると充分なサイズ感なのと同じです。

 

自宅には、比較対象が無いからです。

 

つまり、何かと比較しなくて良い時に、決めた判断に従うのが最も正しい選択になりやすいでしょう。

 

もちろん、お店に行ってから悩むのも楽しいですが、最低でも条件を決めておくと後で後悔することが減ります。

 

本日の参考書籍はこちらです。