今回は、"人望が集まる人の考え方"の書評です。
最初に結論。「50年以上も読み継がれる、人間関係の大原則を示した本」です。1956年にアメリカで出版され、今でも読み継がれている稀有な本。
人の心が動く大原則について知ることができます。
人間関係って難しいですよね?今、良い関係が作れていてもそれを維持するのは難しい。
・新しいコミュニティに属す時
・友達を作りたい時
・仕事で人と会話をする時
・上司と2人で出張する時
人間関係の基本原則がわかっていれば、ある程度気持ちが楽になります。
人間関係術は、もちろん人によって適切な使い方が違います。ですが、誰しも根源にある法則は類似しています。
人望が集まる人の考え方は、人間関係を良くするための大雑把な地図を私たちに与えてくれます。
・西の方に目的地がある。
これを知るだけで、人は目的地に向かって歩き出すことができます。
人間関係も同じです。最低限の方向性を知るだけで、これまで以上に安心して人と会話することができるようになる。
そんな、人望が集まる人の考え方について書評をします。
今回のお品書き5品
まずは、今回人望が集まる人の考え方でご紹介する部分を整理します。
このブログでは、人間関係のベースとなる、大原則部分のみを取り上げます。細かなテクニックについては、実際に読んでいただくのが一番かと思います。
1.人の心が動く4つの基本原則
2.誰かのためにあなたが出来る3つの隠れ資産
3.他人の行動を変えるための方法
4.良い第一印象を与える方法
5.聞き上手になれば、利口さを示せる
人望が集まる人の考え方書評。5つのポイント
ここからは、具体的に人望が集まる人の考え方でポイントとなる、5つの場所をピックアップします。
人間関係の大原則に関する部分になるので、幅広く使える知識です。
1.人の心が動く4つの原則
まずは、人の心を動かす4つの基本原則です。
①人は程度の差はあるが自分本位
②人は自分自身に最も関心がある
③自分のことが重要な人だと感じたい
④他人に認められたい
この4つの原則(ニーズ)を満たすことを、人望が集まる人の考え方では推奨しています。
では、もう少し深掘りしてみましょう。
①人は程度の差はあるが自分本位
人は、自分本位なので、自分のためにどんな行動を取るか。を決めます。
考え方としては、GIVE&TAKEで紹介されていた、3パターンのタイプとして捉えるのが、わかりやすいかと思います。
・テイカー(奪う人)
・マッチャー(同じくらい与える。もらう)
・ギバー(与える人)
相手のために行動をする人(ギバー)もいます。それでも、あくまで人は自分のために行動をします。
人は自分自身が一番大切。
②人は自分自身に最も関心がある
相手が一番関心があるのは、相手自身。
例えば、大勢の人が居る場所で、自分の名前を呼ばれた時、どんなに喧騒が騒がしくても気づくことがありませんか?※カクテルパーティ効果と呼びます。
会話をする時、最も喜ばれるのは、相手自身の話です。
偉い人が自分の武勇伝ばかりを話すのは、それが一番気持ちの良い会話だからです。
偉い人は、話題選びを自分本位に決めることができます。そんな人が好む話題は、その人が一番好きな話題に決まっています。
③自分のことが重要な人だと感じたい
誰しも、他人に「重要な人だ」と認められたいものです。
飲食店にいった時に、挨拶もされず、水やおしぼりも貰えずに放置されたら怒りの感情が湧きますよね?
それは、店員さんがあなたを重要視していないことの証明だからです。
「あなたは私にとって大切な人」
このメッセージを伝えることには、大きな価値があります。
④他人に認められたい
最後は承認欲求です。
認められる。ということはとてもうれしいこと。素直な子どもが、頑張って作った工作や、海で泳いでいる姿をみて欲しいのは、承認が欲しいから。
大人になっても同じです。承認は何よりも価値のある行動と認識されます。
2.誰かのためにあなたが出来る3つの隠れ資産
では、そんな4つの人間関係の原則を満たすために、私たちが出来ることは何でしょうか?
それは、こちらの3つです。誰しもが出来るのに、その事実に気付いていない人も多いこと。
①相手を重要な人とみなす
②相手に注目する
③威張ることを辞める
これら3つを意識することで、人間の基本的な人間関係に関する欲求を満たすことができます。
スマホを弄りながら会話をするのは、これら3つを全て満たさない行動です。特に気を付けた方が良い行動です。
3.他人の行動を変える唯一の方法
相手の行動を変える(自分のして欲しいことをしてもらう)ためには、たった一つの方法があります。
それは、あなたがして欲しい事を、既にできる人として扱うことです。
例えば、こどもが片づけをしない場合は、子供に「片付けの責任者(リーダー)」になってもらいます。
もしくは、不正をしている社員には「不正を監視する責任者」になってもらう。
そうすれば、自ずと人は変わります。人はどんな入れ物(役わり)に入れるか。によって行動や思考が変わります。
4.良い第一印象を与える方法
第一印象は重要で、その影響は3ヶ月~6ヶ月にわたって影響を与えるようです。(ハロー効果)
つまり、第一印象が上手く言えば、マリオのスター状態です。ダメージを受けず、誰よりも早く進めます。
そんな第一印象を良くするためには、自己評価を上げるのが最適なようです。
つまり
相手があなたをどう思うか=あなたがあなたをどう思っているか。ということ。
たしかに、自信が無い人は俯きがちで、肩がすぼんでいます。逆に自信のある人は堂々としたたたずまいです。
人は見た目である程度判断できるのかもしれません。
自分が思っている(判断している)以上に、あなたを良い評価してくれる人は少ないです。
5.聞き上手になれば、利口さを示せる
最後は、聞き上手です。もはや、聞き上手が話上手に思われる。という話は大定番になっていますが、人望が集まる人の考え方でも紹介されています。
聞き上手になるなら、2つのことに注意しましょう。
①繰り返し、一つの事柄を深堀りする質問をする
②自分の自慢話を織り込まない
まずは、相手が
・どんなことをしているのか
・何をもっているのか
・何をしたいのか
・何にを楽しみにしているのか
など、相手の理解を目的に質問をしていくのが良いでしょう。
「人望が集まる人の考え方 書評」今も変わらぬ人間関係の大原則「まとめ」
今回は、人望が集まる人の考え方の書評でした。
この本を読んで感じていたのは「わかっていても、伝えることは出来ていない」ということ。
相手を大切に思っていたり、尊重していても「つもり」になっている時があります。
思いは伝えなければ伝わらない。そんな当たり前のことを改めて考えるきっかけになりました。
おそらく、人間関係に関する悩みは100万年後も存在する永遠のテーマでしょう。
それでも、相対的に人間関係に苦労する人と、しない人が存在します。だからこそ、今でも人間関係について学んでおくのは良い事だと思います。
多くの男性が、女性と比較して友人が少ない(傾向値)のは、男性の方が問題解決思考だから。なんだなあ。というのを実感しました。
ある程度会話している内容があっていなくても
「わかるよ」
「そういう時あるよね」
という会話ができるというのは、一つのスキルですね。
今回の内容よりも、より細かいテクニックを知りたい人は、是非人望が集まる人の考え方を一読ください。(原則への理解も深まります。)
もしくは、こちらでも概要はつかめるかもしれません。