今回は、エッセンシャル思考の書評・読書レビューです。
最初に結論。断捨離の概念が変わります。私たちが本当に捨てるべきは、モノではなく思考。
この本のテーマは、エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の対比によって、理論が展開されています。
「人の頼みごとを断れない」
「いつも忙しい」
「時間に追われていることが多い」
「優先順位をつけるのが苦手」
そんな人におすすめの本になっています。
正しい断捨離とは「捨てること」では無く、「絞ること」。そんな風に思えた本です。
私たちには、あらゆる選択肢があります。
「より多く」が求められる現代。必要なのは「より少なく、より良く」
エッセンシャル思考はどんな人でも、人生の道しるべになります。
・エッセンシャル思考とはなにか
・エッセンシャル思考で得られるメリット
・エッセンシャルを読んで感じたこと
こちらの3本立てでお送りします。
- エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違い
- 大切なのは「絞ること」※捨てることはではない
- なぜ、エッセンシャル思考が必要なのか
- エッセンシャル思考で得られる3つのメリット
- エッセンシャル思考で特に感銘を受けたこと5つのこと
- エッセンシャル思考の書評・レビュー「まとめ」
エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考の違い
まずは、この本で語られている「エッセンシャル思考」と「非エッセンシャル思考」について、ご紹介します。
エッセンシャル思考:大切なモノだけに集中する
非エッセンシャル思考:なんでも大切にして、必要なことがわからない
ここで、問題です。
1+1=?
もちろん、「2」です。しかし、非エッセンシャル思考では、1+1=1と1です。
一つのことに注力するエッセンシャル思考なら、1+1=2です。リンゴ1個+リンゴ1個が2個になるのと同じです。(同じモノに対して行動するから)
しかし、非エッセンシャル思考では、リンゴ+ミカンのような計算になります。
仕事への努力+人付き合いなら、足し算をしても成果は変わりません。
そのため、一つのことに注力していない、非エッセンシャル思考では、頑張っているのに結果がでるまで時間がかかります。
あれもこれもやるのに、一日24時間では難しい。
具体例
例えば、受験勉強をする場合を考えます。
・理系:7科目
・文系:3科目
上記の条件だとすると、早く偏差値が上がるのはどちらでしょうか?
もちろん、文系の方です。勉強する科目が限られるからこそ、一つ一つに集中することができます。
エッセンシャル思考は、文系を目指す考え方です。受験勉強では、7科目の勉強が必要だった理系の人も、人生の必修科目はそこまで多くありません。
あなたにとって、本当に大切なことは何個ありますか?
大切なのは「絞ること」※捨てることはではない
エッセンシャル思考とは、ゴールまで最短距離で進むことです。
つまり、エッセンシャル思考に必要なのは「絞ること」です。
一般的に、一つのことに注力することを「他のことを投げ捨てて」と表現することがあります。
しかし、エッセンシャル思考では、どちらかというと「絞る」に近いと感じています。
断捨離にも通じるエッセンシャル思考
この考え方は断捨離にも当てはまると思います。断捨離に必要なのは「捨てること」では無く、「何が大切か」を考え、必要な物だけ「残す」ことです。
一見して、プロセスは同じように見えますが、捨てると残すでは、発想のスタートが異なります。
何かを犠牲する。と考えるよりも、「大切なものだけに集中する」のが、エッセンシャル思考です。
だからこそ、選び抜かれた本当に大切なことに向き合えます。
なぜ、エッセンシャル思考が必要なのか
私たちに、エッセンシャル思考が必要な理由は「選択肢が多すぎるから」です。
恵まれ過ぎている私たち。やることなすこと選択肢が多すぎます。
多くの著名人がシンプルな選択や、シンプルなルールを決めています。有名なのは、スティーブ・ジョブズのファッション。
これは、選択疲れを無くすための行動とも取れますが、大切なものだけに注力することでもあります。
社会に革新的な変化を起こしたい人が、今日のファッションを気にするのは無意味です。
現代人には、多くの選択肢があるのに、原始時代と変わらないものがあります。それは
・時間
・体力
・能力
・お金
あらゆる点で、人には制約条件があります。どんなにお金があっても、一度にステーキとお寿司を口に入れることは出来ません。
10億円食費に使えるとしても、おそらく使いきれないでしょう。先にお腹いっぱいです。
どんな人でも、制約条件があります。
選択肢が無限に広がりつつある、豊かな時代だからこそ「より多く」よりも「より少なく」の価値が相対的に上がっています。
だからこそ、エッセンシャル思考により「大切なことだけに注力すること」が必要です。
エッセンシャル思考で得られる3つのメリット
そんな、エッセンシャル思考のメリットは3つあります。
1.ゴールまで最短距離で行ける
エッセンシャル思考では、無駄なことをしません。
・寄り道
・無駄な努力
・不要な人間関係
こういった邪魔がなくなるので、最短距離で目標までたどり着きます。
2.人生のテーマを実現しやすい
無駄なことをしない。ということは、人生のテーマの実現にもつながります。
もし、家族との時間が最優先な人は、付き合いで会社の人と頻繁に飲み会に行っていたらどうでしょうか?
もちろん、家族との時間がへりますよね?
人生のテーマを実現できないのは、能力不足では無く、無駄が多いからです。
3.消耗しない
最後に、エッセンシャル思考は心や時間を消耗しません。
・無駄な人づきあい
・無駄な飲み会
・興味の無い集まり
こういったことをして、無駄に消耗している人は多いです。
しかし、エッセンシャル思考により「断る力」を手に入れれば、あなたは無駄に消耗することはありません。
良い人すぎて、自分の人生を歩めない。そんなミスを犯す確率が減ります。
エッセンシャル思考で特に感銘を受けたこと5つのこと
最後に、簡単にエッセンシャル思考を読んで特に感銘を受けた点をまとめます。
①世の中のたいていはノイズ
②優先順位が無ければ人の言いなりになる
③ほとんどのことは不要
④Yesと言い切れないなら、NO
⑤何かを選べば、何かを捨てることになる
世の中のほとんどはノイズ
読ん中に存在することのほとんどは「ノイズ」。私たちに本当に必要な情報は少ないです。
・近所の人の近況
・有名人のスキャンダル
・面白い動画
これらは、人生のテーマが決まっている人にとっては「ノイズ」かもしれません。
仙人のように浮世離れする必要はありませんが、気概としては、仙人に近づくくらいの心が必要かもしれません。
優先順位が無いと人の言いなりになる
知らず知らずのうちに「人のいいなり」になっている人は多いです。
「自分で決めるのが苦手」
「誰かについていきたい」
「頼まれたら断れない」
そんな時は、人の言いなりになっている可能性があります。その理由は、優先順位が確率できていないから。
悩んだら「これは自分の人生だ」と思い、優先順位をつけて、行動をしていきたいと感じました。
ほとんどのことは不要
ほとんどは「ノイズ」と同じような内容ですが、この考え方が好きなので再度取り上げます。
手に入るものをなんでもかんでも、ありがたがるのは間違っているかもしれません。
「もったいない」
日本人が大切にしている言葉ですが、これは「モノ」や「機会」だけでは無く「自分の時間」や「自分の能力」にも当てはまります。
もっと、自分自身に対してもったいない。と思えるエッセンシャル思考が必要だと感じました。
Yesと言い切れないなら、NO
エッセンシャル思考を行うための判断基準として、非常に優秀です。
「悩んだら断る」
この発想があれば、もっと自分自身のために時間を使えます。
OKを出すのは、本当にやりたい。良いな。と思ったことだけ。シンプルな判断基準なので、習慣化しやすいと感じました。
やりたいことがあるなら「断る練習」も必要なソフトスキルです。
何かを選べば、何かを捨てることになる
トレードオフの考え方は重要です。
一度に全てのものを手に入れることは出来ません。だからこそ、「選択」には大きな責任と代償が伴います。
「なんとなくやる」
「とりあえずOKする」
「やみくもに取り組む」
こんな考えかたは「非エッセンシャル思考」です。
何かを選ぶということは、他の全ての選択肢に「NO」と言うことです。それを意識して、人生の選択をしていきたいと感じました。
エッセンシャル思考の書評・レビュー「まとめ」
今回は、エッセンシャル思考を読んで、書評・レビューをしました。
有名な本なので、すでに読まれた方も多いと思います。エッセンシャル思考を読んだ人に、次におすすめの本はこちら。
この本に書かれていることは「羅針盤」です。
私自身も、何度も繰り返し読むことで、時間と共にずれていく心の羅針盤を調整したいと思いました。
どんな時でも、エッセンシャル思考ができる人を目指しましょう。お人よしほど、読むべき本です。