記憶の定着については、様々なアイデアがありますが、汎用性と記憶の定着率を考えると、検索学習がベストだと思います。
検索学習は、復習の一種ですが、通常の復習よりも魅力的な選択肢です。
「勉強してもすぐに忘れてしまう」
「最近記憶力が下がった」
「ド忘れが多くなった」
そのように感じることがあるかもしれません。しかし、正しい勉強法を活用することで、最盛期(学生時代)よりも記憶力を向上させることができます。
今回は、そんな記憶の定着率を上げる勉強法として「検索学習による復習」をご紹介します。
【このブログでわかること】
・検索学習とは何か
・検索学習の効果
・具体的な検索学習方法
・その他、記憶の定着率が高い方法3つ
・記憶の定着に効果が無さそうな方法
- 検索学習とは何か
- 検索学習の効果
- なぜ、検索学習による復習が効果的なのか
- 具体的に検索学習をする方法
- 勉強法を勉強できるおすすめ本3冊
- その他、記憶の定着率を上げる3つの方法
- 記憶の定着率に効果が無さそうなこと4つのこと
- 検索学習による復習がベストな理由とおすすめ本【まとめ】
検索学習とは何か
検索学習とは、「思い出すこと」で記憶の定着率を上げる方法です。
例えば、このブログを読み終わった後「検索学習とは」という概念を思い出すこと自体が、検索学習です。
検索学習の効果と同じような意味合いで使われているのが、小テスト効果です。
検索学習の特徴は3つあります。
①記憶の定着率が非常に良い
②思い出すことで記憶する
③復習である
これら3つの要素を含んでいれば、検索学習をしている。と認識して良いです。※具体的な検索学習の方法は、後半で。
検索学習の効果
では、具体的に検索学習の効果が理解できる事例をご紹介します。
・文章を4回読む
・文章を一回読み、3回検索学習をする
この場合、後者の方が記憶の定着率は高いようでした。
感覚的には、文章を4回読む方が効果的なように感じますが、実際は逆です。
復習自体は記憶の定着に良い試みです。しかし、検索学習として復習に「思い出す」という行為を追加すると、より記憶の定着率が向上するようです。
なぜ、検索学習による復習が効果的なのか
先ほども触れたように、検索学習は「復習+思い出す」という行為になるので、記憶の定着率に効果的です。
さらに、汎用性の観点でもおすすめです。つまり、どこでも復習ができます。
復習として、本を読み返すためには、本を持ち歩く必要があります。
しかし、検索学習では思い出すだけなので、自宅でも、電車の中でも、仕事中でも可能です。
手ぶらで復習ができるため、検索学習は非常に汎用性が高いです。どんな勉強に対しても、使いやすい方法です。
この後ご紹介しますが、覚えておきたいことを単語帳にして、検索学習をすれば、そもそもの学習時間自体が伸びます。
つまり、2つの理由から検索学習は記憶の定着に有利です。
・そもそも記憶の定着に良い効果がある
・復習の時間や頻度を増やすことができる
具体的に検索学習をする方法
では、具体的に検索学習を活用するには、どんな方法が良いのでしょうか。
おすすめの方法はこちらです。
・単語帳を作る
・小テストを作る
・メモ無しでアウトプットする
検索学習をする方法で最もシンプルなのは、単語帳を作ることです。
表:設問
裏:回答
学生の時、英単語を覚えたような文具を使うのがおすすめです。
さらに、検索学習効果を増やしたい場合は「小テスト」がおすすめです。
勉強をしながら、自分で小テストを作ってみましょう。
私は最後の「メモを見ずにアウトプット」を使っています。※このブログのほとんどは、その方法で書いています。
とはいえ、アウトプットする場合は情報の精度も重要なので、メモを見ずに一度書いた後に、細かいところは再確認がおすすめです。
これにより、検索学習をすることができます。
以前、ご紹介した「読書記録」を作る時も、このような方法でアウトプットすることで、記憶の定着効果が期待できます。
勉強法を勉強できるおすすめ本3冊
勉強法は、あらゆる学問で最初に学ぶべき方法です。
勉強法を学ぶことは、知識を入れる速度が上がります。大雪が降ったら、雪かきをまずは買いに行くように、勉強をするなら、まずは勉強法を入手しましょう。
【Learn Better】
学習効率を上げる6つの項目について、学ぶことができます。
少し硬い本なので、モチベーションが高い時に読んでください。そこまで、モチベーションが高くないよ。という人は次の本の方が読みやすいです。
【進化する勉強法】
勉強法の基本がしっかり理解できます。この本を読めば、復習しないと意味が無い。と思えるはずです。
【ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由】
少し飛び道具的な使い方になりますが、記憶についての理解を深めるなら、記憶の宮殿については、知っておくべきです。(この後概略をご紹介します。)
知的好奇心を満たすことができます。
その他、記憶の定着率を上げる3つの方法
検索学習がベスト。とお伝えしましたが、一つの方法だけでは物足りないかもしれないので、他にも3つの方法を簡単にご紹介します。
①記憶の宮殿
②失敗をする
③人に教えるorアウトプット
①記憶の宮殿
記憶の宮殿とは、場所法とも呼ばれる記憶方法です。自分の良く知っている場所(自宅や職場)などに、記憶したいものを置いておく方法です。
買い物リストなら、このように保管します。
・自宅のドアノブ:リンゴ6個
・玄関の靴置き場:コッペパン
・靴箱:バーベキュー用の靴
このように、良く知っている場所に記憶したいものを置いておく方法です。
人は、言葉よりも場所の方が鮮明に覚えています。
・実家
・小学校
・友人の家
これらの記憶が完璧に抜ける人はほとんどいません。なぜなら、場所を覚えるのは原始時代から必要なスキルだったからです。
検索学習という単語を覚える必要があるのは、人の歴史からすると、ほんの最近です。
②失敗する
失敗した時や、ミスした時
「悔しい」
「なんでわからなかったんだ」
そう思うことがある人に朗報です。この「なぜ」や「悔しい」という感情は記憶の定着に効果があります。
人生の小さな失敗の記憶はいつまでも覚えているものですよね。つまり、失敗やミスと記憶を組み合わせるのは、効果的です。
③人に教えるorアウトプット
よく、人に教えるのは記憶の定着に効果的だ。という話を聞くことがあると思います。
それには、3つの理由があります。
①モチベーションが上がる
②教える時に復習になる
③良く知らないものを教えることは出来ない
人に教えるつもりで勉強をすれば、恥をかきたくないので、一生懸命に勉強します。
また、人に教えている時はまさに検索学習の時間です。
さらに、良く知らないものについては、教えることができないので、自分の理解度がテストできます。
例えば「トイレ」についてあなたは、一般の人と比べてどのくらい知っていますか?平均点が50点とすると、どのくらい理解していますか?
では、トイレについて3分で説明してください。どのような構造で、どうやって水が流れて、なぜ今の形をしているのでしょうか?
ほとんどの人は、3分も説明できません。あなたの想像以上に、あなたも私もトイレには詳しくないのです。
無知を知るタイミングは「教えようとした時」だったりします。
記憶の定着率に効果が無さそうなこと4つのこと
最後に、記憶の定着に効果が無さそうなことについて触れます。
なぜなら、無駄な努力をする時間を削減すれば、より記憶の定着に有利だからです。
無駄な勉強時間を完全に無くして、検索学習にフルコミットがおすすめです。
・文字に下線やマーカーを引く
・マルチタスク
・簡単すぎることを勉強する
・読むだけの勉強
これらの方法は、記憶の定着率の期待値が低いです。
特に注意が必要なのは2つ。「マルチタスク」と「簡単な学習」です。
マルチタスクは集中力の低下を引き起こします。読書や勉強をする時は、視界に何もない事。無音がおすすめです。
このエントリーでもご紹介した、「ホワイトノイズ」などを流しながら学習することで、よりシングルタスクができるかもしれません。
また、簡単なことを学習して意味がありません。ある程度失敗するような小テストなどの繰り返しがおすすめです。
検索学習による復習がベストな理由とおすすめ本【まとめ】
今回は検索学習の魅力とおすすめ本についてご紹介しました。
とにかく大切なのは、一定周期で「思い出すこと」「小テストをすること」です。
復習の頻度については、そこまで気にする必要はありません。思い出した時に、復習しましょう。
もし、習慣化したいなら、1週間ごとがおすすめです。
もし、このブログを読みながら、他のことをしていたり、音楽を聞いている人が居たら、こちらの本を読むと生活が変わります。
【シングルタスク】
マルチタスク神話が崩れてから久しいですが、そんな今でも価値のある本です。定期的に読み返すことで、マルチタスクの呪縛から逃れることができます。
勉強する社会人は最強です。その理由はこちらから。