読書には2つの読み方があります。
1.知識を得るための読書
2.考えるための読書
一般的には「知識を得る」ことを目的に、読書をする人が多いと思います。
確かに、プロフェッショナルが何年もかけて培った経験や知識を得られるのが、本の魅力です。
しかし、思考をするためにする読書にも価値があると思います。
人は自分の持っている知識やアイデアに対して、過小評価をします。しかし、あらゆるイノベーションは、その知識やアイデアから産まれています。
このエントリーで、考えるための読書。について考える内容になれば幸いです。
もちろん、知識を得るための読書についても簡単に触れます。
今回は、そんな本の2つの読み方についてご紹介します。
知識を得るための読書とは
文字や紙、印刷技術の発展は、人類の知恵や知識を大きく成長させました。
どんなに素晴らしい発見も、次の世代に残せなければ数十年で無くなります。
しかし、文字にして残すことで、素晴らしい知見や発見が現代にも残っています。
新しい発明や研究成果は「巨人の肩に乗ること」で成し遂げられてきました。これまでの発見の上に、新しい発見はあります。
人々は、命のたすきと一緒に、知識のたすきを伝え、より遠く・これまで手の届かなかった知識を与えてきました。
※巨人の肩に乗るって、どういうこと?と思った人は、こちらから。
かつてピカソは40歳の時、30秒でナプキンに書いた絵に高い値段をつけました。
だれか「たった30秒で書いたのに?」
ピカソ「いいや、この絵は40年と30秒かけて書いた絵だ」
知識とは、アウトプットにかかる時間で価値が決まるものではありません。積み上げられた知識の幅と深さで価値が変わります。
それらを効率よくインプットできるのが読書です。
考えるための読書とは
では、考えるための読書とはなんでしょうか?
それは、情報を得たり、作者の考え方や表現を読みながら、インスピレーションを得たり、自分の未来や過去に思いをはせることです。
考えるための読書は、本の種類を選びません。どんな本でも、読み手次第で「考えるための読書」にすることができます。
考えるための読書のメリット
考えるための読書には、3つのメリットがあります。
①アイデアが生まれやすい
②ゆっくりと読書を楽しむことができる
③本の力が想像力を加速してくれる
以前ご紹介したように、読書によって、インスピレーションが湧きやすくなります。偶然の出会いから生まれるアイデアを「セレンデピティ」と呼びます。
このセレンデピティが生まれやすくなるのが、考えるための読書の魅力です。
また、考えるための読書では、必然的にゆっくり読むことになります。
・考えるために、読むのを中断する
・何度も同じ文章を読み、思考する
そのため、ゆっくりと読書を楽しむことができます。
最後に、考えるための読書では、「本」が触媒になって想像力が加速します。
・言葉遣い
・書かれている単語
・メッセージ
これらを触媒として、思考が昇華します。本はインプットだけではなく、アウトプットのきっかけにもなります。
知識を得るための読書だけでは、読書を楽しさを取りこぼしています。
考えるための読書で注意すべき、たった一つのこと
では、考えるための読書で気を付けるべきことはなんでしょうか。
それは、「焦って読んではいけない」ことです。
そもそも、速読はほぼ不可能ですし、出来たとしてもあまり魅力はありません。
さらに、早く読もう。効率的に情報を手に入れよう。と思って読書をすると、読書中のゆとりや遊びが無くなります。
結果的に、速読を意識すると、考えるための読書が出来なくなります。
そのため、考えるために読書をしたいなら、立ち止まる時間が取れるように、焦らず読みましょう。
同じ文章を2回、3回と読むのは、時間を損した。と思うかもしれません。
しかし、実際には「2回、3回と本を楽しめた」と考えるのが正しい認識です。
知識を得る読書と考えるための読書【2つの読み方と違い】まとめ
今回は、2つの本の読みかたについてご紹介しました。
どちらの読み方にもメリットがあると思います。
しかし、どちらかの読み方だけでは、本の魅力は半減します。
基本的には、知識を得るための読書が主体となるとおもいます。それでも、10%くらいは、考えるための読書をすると、より思想が豊かになると思います。
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