マイバックを持って買い物に行くのが普通になりました。
これまでは、何も気にせずに手ぶらで買い物をしていました。
しかし、今ではマイバックを持っていない時は買い物を控える時があります。
また、マイバックの容量分までしか買い物をしないので、買い物の量も減りました。
あなたは、なんでマイバックを持っていますか?
「環境に良いから。」
「レジ袋にお金がかかるから。」
そう答える人が多いと思います。しかし、これまでもレジ袋をもらわなければ、2円引きのスーパーもありました。
環境に対しては、レジ袋が良くない(かもしれない)ということも認知していたはずです。
あなたがマイバックを持っている理由は「損出回避の法則」の可能性が高いです。
今回は、そんな損出回避の法則とナッジについてご紹介します。
マイバックをテーマに、行動経済学や心理学について学べる内容にしたいと思っています。
雑記です。寝転びながらご覧ください。
損出回避の法則とは
損出回避の法則とは、行動経済学で定義されている人間の行動原理です。
行動経済学は、「心理学×経済学」の新しい学問で、人の行動原理を解き明かすことに貢献しています。
人は、誰しも得よりも損の方が嫌です。
・マイバックを持つと2円安くなる。
・レジ袋が無料⇒2円支払いが必要。
書かれている内容は同じです。どちらもマイバックを持つことで、2円得します。
しかし、損をする(レジ袋を買う)となると、いきなりもったいないように感じますよね?
これが、損出回避の法則です。
レジ袋有料化は損出回避の法則に当てはまる
つまり、レジ袋の有料化は損出回避の法則を活かしている。と言えます。
自然環境を守る。という目的のため、大量生産大量消費が避けられるようになってきました。
レジ袋を生産しては、一度限りで使い捨てするよりは、長く使えるバックを繰り返し使う方が、環境に優しい。
これが、マイバック化が勧められている理由です。
もちろん、マイバックも使用頻度が少なかったり、環境負荷の高いバックを使っていると意味が無いかもしれません。
それでも、大きな数字(日本全体)と長期に渡って考えると、地球環境に優しいと思います。
マイバックと必要の法則
先ほどネットで検索したら、出てこなかったので言葉が間違えているかもしれませんが、必要の法則という考え方があります。
これは「何かが必要になったら、それを解決する方法や製品が開発される。」という法則です。
・人口が増えたら、食料生産の方法が改善される
・事故のリスクが高まったら、保険が開発される
全てに当てはまる法則ではありませんが、必要な時に、必要な物が開発されるよ。という考え方が、必要の法則です。
マイバックも全く同じで、マイバックが必要になったら、たくさんの製品が開発されるようになりました。
今は歯車がかみ合っていない部分も、いずれ改善されていくでしょう。
レジ袋有料化はナッジともいえる
レジ袋有料化はナッジとも言えます。
ナッジとは「そっと後押しする」という行動経済学の考え方です。ひじでつついて促す。という行為から来ています。
レジ袋が有料化することで、消費者が自ら進んでマイバックを持つようになりました。
こういった、特定の行動を促すのがナッジです。
例えば、ソーシャルディスタンスのための、足跡マークもナッジです。(レジの前の床に書かれています。)
他には、コンビニの新商品が目に付きやすい場所にあるのもナッジと言えます。
明確に誰かに指示をされていないのに、自然とその行動をしてしまうのがナッジ。
ナッジはおおむね良い事の場合が多い。
ナッジについて議論をすると「ナッジは行動経済学で人の行動を操作している。」という風に言われることがあります。
マイバックを持つくらいの行動であれば、大きな問題はありません。
しかし、内容によっては人を悪い方向にも操作することができるかもしれないのが、ナッジです。
とはいえ、多くの場合では「その時に良いとされている」行動が促されているので、あまり気にしなくていいと思います。
大切なのは、あなたがナッジに気付いて「どう行動するか。」を自分の頭で考えることです。
これが出来ないと、ナッジだけでは無く、様々な場所で人に行動を操られるでしょう。
ナッジだけを辞めても、人を操作しようとする人や組織はたくさんあると思います。
人に操作されるのが怖い人は、クリティカルシンキングを勉強するのがおすすめです。
自分のことは自分で守りましょう。
とりあえず、マイバックを持って生活するのはアリだと思う。
マイバックについて、いくつか意見を述べました。
私の結論は「とりあえず、マイバックを持つのはアリ。」です。
先ほども触れたように、マイバックを持つ=環境にいい。とならないケースもあります。
とはいえ、まずはやってみないと改善できるものも改善できません。
理想は普段から使っているバックを買い物にも使うのが良いでしょう。
シリコンバレーでは「リーンスタートアップ」という言葉があります。
リーンは、贅肉の取れた。という意味ですが、ざっくり言えば「投資を少なく始めて、改善しながら進めよう。」という考え方です。
これによって、早めに失敗出来るので、改善や対策をする余地があります。
地球環境への対応策は、まだまだ粗削りな部分もあるでしょう。
しかし、とりあえず初めて少しずつ改善していく。というのが、ビジネスでも環境対策でも重要かと思います。
最初から全てが上手くいくことはほぼあり得ないからです。
何事も、小さな失敗は多めに見るのが、自分のためにもなるかと思います。