皮肉過程理論をご存じでしょうか?
簡単に言えば「何かを考えないようにすればするほど、そのことを考えてしまう。」ということです。
タイトルにある「シロクマ」も1980年代に行われた実験で使われたテーマです。
【実験デザイン】
3つのグループに、シロクマの映像を見せる。その後映像を覚えているグループを調査。
1.シロクマを考えておくように依頼
2.シロクマを考えても、考えなくても良い
3.シロクマの事だけは考えてはいけない
この3パターンで比較した結果、シロクマを覚えていたのは「考えるな。」と言われた3番目のグループでした。
この皮肉過程理論。シロクマ実験の効果を歯医者で体験したので、ご紹介します。
絶対に寝る前に読まないでください。
シロクマ実験と人の行動
先ほどご紹介した、シロクマ実験ですが、あらゆる場面で私たちの行動を左右しています。
昔話でいえば、"鶴の恩返し"も皮肉過程理論です。
「絶対に中を覗かないでください。」
こう言われたお爺さん(若者のパターンもあり)はついつい部屋の中を覗いてしまいます。
そう、皮肉過程理論と当てはまりますよね?
・禁断の
・やってはいけない
・秘密の
などの言葉が書かれていると、ついつい見たくなる。これが、科学で証明されている人の行動原理です。
歯医者で出会ったシロクマとは
本題です。
「歯は再生しないから、一番大切にしないといけない。」
最近では、そのように考えています。
そのため、歯医者に行き徹底的に歯を治療しています。
昔被せた樹脂が割れている部分があり、そこに虫歯が発生していたので治療してもらっていました。
この時、歯医者さんから
「舌がぶつかるので、左側に寄せないでください。」
「舌については考えないで、だらんとしてください。」
このように指示をされました。
ですが、考えれば考えるほど舌が左側に行ってしまい、歯医者さんにご迷惑をおかけすることになりました。
※最終的に、歯医者さんに舌を抑えて頂くことで解決?しました。
そう、これもシロクマ実験です。
「舌のことを考えないでください。」
そういわれたら、舌の位置が気になるのが人情。
じゃあ、どうしたらいいの?
ここまでご紹介すると「どうせなら対策を教えてくれ。」と思うでしょう。
私の対策は「他の場所に意識を集中すること。」です。
例えば、蚊に刺された場所がかゆい時、刺された場所を爪で押すことがありますよね?
これは、人間の感覚の優先度が「かゆみ<痛み」のため、痛い状態なら、かゆみを感じないからです。
シロクマについても同じように、他のことを考えるのがおすすめです。
多くの場合、人は「頭や顔」が最も優先度が高い場所なので、そのあたりに意識を集中させるのがおすすめです。
「え、じゃあ歯医者ならどうしたらいいの?」
そう思いますよね?私は鼻先に意識を集中しました。
ちなみに、結果は効果がありませんでした。同じ顔に集中するので、難しかったです。
意識のコントロールでいえば、マインドフルネスが大切なので、もう少し瞑想の時間を増やしてみようと思います。
寝る前に考えてはいけないこと。
シロクマ実験について、もう少し例を挙げておきます。
寝る前に、これらを考えると寝つきが悪くなりませんか?
・呼吸のタイミング
・舌の位置
・眼球の位置
・瞼の閉じ方
一度気になると、なかなか他に集中できずに眠れなくなる。
こういった経験があなたにもあるかと思います。
心のコントロールをするには、意志の力では難しい。
「これをやってはいけない。」
そう思うほど、意志とは反対に望まない行動が促進されてしまいます。
寝る前なら、あえて別の部屋に行ってみたり、他のことに集中するようにしてみましょう。
睡眠についての知識なら、この本がベストです。
歯医者でリアルにシロクマ実験の罠にハマった話「皮肉過程理論」まとめ
以上、雑記でした。
最近思うのは、人のちょっとした行動にも、何かしらの理論で裏付けがされていて面白い。ということ。
心理学や行動経済学を学ぶことは、自分の心の変化にも気づくことができます。
私の歯医者の時のように、思い通りに自分をコントロールすることができない時もあります。
それでも、原因を知っていればいつか対策が出来るんじゃないか。そんな風に思っています。
最後に、このブログを読んで「歯を大切にしよう。」と思った人には、こちらの本をご紹介しておきます。