「文章術の勉強をする時、最初と最後に読むべきはこの本だな。」
そう感じたので、書評を行います。
この本は「日本一わかりやすい、文章術の辞書」です。
辞書というと、難しい印象を持つかもしれません。ですが、この本は辞書なのに読みやすい。という相反する特徴を持っています。
その理由はこちら。
・具体例が豊富でわかりやすい
・ランキング形式になっている
・読みやすさを重視して書かれている
いくつかの本の内容をザっと紹介してくれる本は他にもあります。ですが、そういった本では「表層しか知れない。」「要約なので理解しにくい」などの欠点があります。
しかし、文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。では「まとめてみた」が最大の強みです。
1冊1冊を紹介することをせず、100冊の傾向を追っているので、わかりやすく、重要なポイントだけを正しく理解できます。
もし、文章術を勉強したいなら、まずはこちらの本をおすすめします。また、もし、文章術の復習をしたい時も、この本がおすすめです。
今回のお品書き
・文章術のベストセラー100冊のポイント。がなぜ読むべき本なのか
・この本を読んで、特に面白いとおもった点3つ。
- 文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。5つの魅力
- 文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。のお気に入り
- 「書評」文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。「まとめ」
文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。5つの魅力
今回の書評では、こちらがメインディッシュとなります。
100冊の本から、頻出しているポイントを40位まで整理しているので、概要の説明が出来ないからです。
また、何よりも本のつくり方として「面白い」「ためになる」と感じたので、その理由を整理します。
1.なぜ、この本を最初と最後に読むべきなのか
文章術のベストセラー100冊のポイントをまとめてみた。は、文章の書き方を学ぶ時、最初と最後に読むべき本です。
多くの場合、最初に読むべき本と、最後に読むべき本は別の本になるのが普通です。
理由は「最初と最後では、難易度が異なるから」です。
しかし、この本では
・最初に文章術を学ぶ:基本的な約束事が理解できる
・最後に文章術を学ぶ:応用の書き方や、好みに合わせて学べる
という、2つの特徴があります。どのタイミングで読んでも、学びや発見があります。
2.独学では決して届かない考察に2時間でたどり着ける
100冊の文章術本を読んだことのある人は、ほぼいません。日本人の年間平均読書量自体が、10冊前後です。
また、たとえ100冊の文章術本を読んだとしても
・何が最も推奨されているか
・どんな人が、おすすめしているか
これらを体系的に整理している人は、これまで存在しませんでした。その理由は、時間と労力が莫大に必要だから。
「文章術を勉強したい。」
そう考えても、10冊読む人は少ない。その10倍以上の読書量と分析の集大成がたった2時間の読書で手に入る。
文章の書き方を勉強したい人に、これほど便利な本は無いでしょう。
3.具体例が理解を促す
文章術の本を書かれているだけあって、非常に読みやすく書かれています。
さらに、具体例に多くの紙面を割いているので
「何が問題かわからない。」
「どんな風に知識を活かせばいいかわからない。」
といった、つまづきのポイントが丁寧にケアされています。
読書が苦手だったり、文章術に詳しく無くても理解できる本です。
また、お手本の文書で「プレゼン資料」「SNSやブログ投稿」「メール文」などもあるので、今すぐまねができるのもポイントです。
お手本のマネをして、書くだけで自然と文章力が磨かれます。
4.ランキング形式になっていて、選択肢が用意されている
文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。では、文章術の名書100冊で、最もよく出て来る内容順にランキングになっています。
つまり、ランキング上位に行くほど「多く人がおすすめしている方法」です。
ランキング上位:すぐに取り入れた方が良い方法
ランキング中位:応用として、取り入れても良い方法
ランキング下位:好みに合わせて、取り入れても良い方法
このようになっています。
曖昧さを許容している点も好印象
どの本や媒体でもそうですが、選択肢を残さないアウトプットは多いです。
「これをすれば間違いなし」
「この方法をマネするだけ。」
こういった表現では、文章術というアートに近い手法を学ぶのに適していません。
ある程度の自由度や曖昧さが残されているので、読者の書きたいモノや、性格に合わて学ぶことができます。
どんな文章を書く人でも、取り入れられる要素がふんだんに盛り込まれています。
6.ブロガーにもおすすめ
ブログやSNSをしている人にもおすすめなのが、文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。です。
この本を読んでいて思ったのは「SEO≒文章術」だということ。
ブログに関しても、あらゆる情報がありますが、この本一冊分の知識があれば、困ることは無いでしょう。
文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。のお気に入り
ここからは、40個ある文章術のなかで、私のお気に入りを3つご紹介します。
「この本には、こんなことが書かれているんだな。」というイメージを掴んでください。※ここに書かれている順位は、本で紹介されている順位。
2位:文章の型
高校生の頃、大学入試で小論文を勉強したことがあります。
最初は、どのように書けばいいか、全くわからずに困り果てていました。ですが、小論文の型を学んでからは、スラスラと書くことができようになりました。
その時、私が学んだのは「文章は型に当てはめれば、誰でも書くことができる。」ということ。
しかも、短時間でそれなりの文章を書くことができるようになりました。(大学も無事に合格しています。)
この本では3つの型が紹介されています。
1.逆三角形型「結論⇒説明」
2.PREP法「結論⇒理由⇒具体例⇒結論」
3.三段型「序文⇒本論⇒結論」
一押しの方法は、この後紹介します。
一番使う頻度が高いのはPREP法(結論⇒理由⇒具体例⇒結論)
文章の型で、一番使うのはPREP法かと思います。(P)
それには、こんな理由があります。(R)
・汎用性があるので、いろんな文章で使える
・説得力のある文章になる
PREP法とは、各言葉の頭文字をとった文章です。(E)
Point(結論)
Reason(理由)
Example(具体例)
point(結論)
最初に結論を述べるのは、文書表現の基本です。その後「なぜそう考えるか」という理由を説明して、納得してもらいます。
理解度を深めるために、具体例を出し、その後結論で締めくくる。
結論が2回出て来ることによって、説得力が増します。また、わかりやすい文章でもあるので、文章術で最も使われる表現と言えます。(P)
こんな感じで書くと、理解しやすく、マネしやすい。
5位:わかりやすい言葉を使う
文章を書いていると、誰しもが思うのが「頭が良く思われたい」という感情。
人に書いた文を読んでもらうのは、少し恥ずかしい部分もあります。そのため「自分がバカじゃない。」と思われたい。
つまり、些末な事象を、成しうる限り深遠な具現で、書き記したい。(こんな感じの文章は読みにくいですよね?)
人に何かを伝える時、一番大切なのは「伝わること」。その前提を崩さない範囲で、言葉選びをする。
これは、いつになっても意識しておきたいことだと、感じました。
15位とにかく書く、たくさん書く
多作って、大切。と思っています。
以前も、こちらで触れましたが「エジソン」も「ピカソ」も多作で有名です。
文章を勉強する。というインプットも大切。しかし、同じくらいアウトプットも大切です。
文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。では
・毎日時間を決めて書く
・書いた文章を褒める
ということがおすすめされています。つまり、習慣化をすること。そして、褒めることによって、モチベーションを向上しよう。という目的です。
下手でもなんでも、とにかく書いてみる。根性論みたいですが、大切なことだと思います。
「書評」文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。「まとめ」
今回は、文章術のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた。の書評でした。
正直、読み始める前は「網羅性がありすぎて、読みにくそう。」と感じていました。
しかし、実際に数ページ読み進めた段階で「面白い!」と感じる素敵な本。
文章術なんて無くても、文章を書いて人に届けることができます。しかし、それでは、想いの半分も伝わりません。
文章術は、言語を学ぶのと同じことです。もちろん、一生使える大切なスキルです。