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インフルエンサーの価値とは。良性嫉妬で消費を喚起する起爆剤【影響力の理由】

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インフルエンサーって、言葉を聞くことが増えてきました。

 

テレビを見ていても、職業インフルエンサー。みたいな人もいますね。でも、あなたはこう思っていませんか?

 

インフルエンサーって胡散臭い」
インフルエンサーに価値なんてあるの?」
インフルエンサーの影響力ってなんなの?」

 

正直、先日まで私もインフルエンサーの影響力の理由について、かなり懐疑的でした。(だって、怪しくないですか?)

 

「なんで、どの企業もインフルエンサーに紹介してもらうために、莫大な金額を渡すのだろうか?流行り?」

 

このように私は考えていました。

 

ですが、どうやらインフルエンサーには、企業が喜んで提携したくなる価値があるようです。

 

それは、良質嫉妬による嫉妬プレミアです。

 

今回は、そんなインフルエンサーの影響力の理由を解明します。

インフルエンサーとは

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インフルエンサーとは、名前の通り「影響力がある人」の事です。

 

ここで言う影響とは、人の行動を変えたり、消費を変えたり、考え方を変えるようなインフルエンスです。

 

平たく言えば、商品・サービス・思想を宣伝し、それが広く一般に受け入れられる人のことを、インフルエンサーと呼びます。

インフルエンサーの価値

そんなインフルエンサーですが、本当に価値があるのでしょうか?

 

当たり前ですが、インフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらうには、広告費が必要になります。

 

その影響力の理由は、嫉妬です。嫉妬と言っても、いわゆる妬みではありません。良質嫉妬です。

良質嫉妬とは「憧れ」

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良質嫉妬とは、通常の嫉妬と同じで「羨ましい」という感情を持ちます。しかし

 

嫉妬:悔しい、相手のことが好きでない、反発心を持つ。
良質嫉妬:羨ましい、相手が好きで、同じようになりたい。

 

このような感情のことを、良質嫉妬と呼びます。こどもの頃、戦隊ヒーローと同じおもちゃ が欲しくなるのと同じ感情です。

 

女性であれば、セーラームーンキューティーハニーと同じファッションをしたくなった時と、同じ感情でしょう。

良質嫉妬は消費を喚起する起爆剤

通常の嫉妬と違い、良質嫉妬は「憧れ」の感情が強いので、消費を喚起します。

 

つまり

「あの人が持っている物と同じものが欲しい」

という感情です。

 

しかも、インフルエンサーは、この「欲しい」を呼び起こすだけではなく「高くても欲しい」という感情を呼び起こします。だから企業が喜びます。

 

それがわかったある実験について概要をご紹介します。(詳細は、後半の参考書籍でご確認ください。)

【実験デザイン】

・ある研究で、学生にiPhoneの写真を見せて、その説明書の一部を読んでもらう。
iPhoneを持つ誰かと、自分が同じクラスにいることを想像してもらう。
・半数には、その学生への羨望の感情を想像。(良質嫉妬グループ)
・半数は妬みの感情を想像してもらう。(通常の嫉妬グループ)

 

【実験結果】

良質嫉妬グループは、通常の嫉妬グループよりも50%高い金額で、iPhoneが欲しいと回答した。

 

【考察】

つまり、良質嫉妬の場合は、その商品が欲しい。という感情だけでは無く、高くても購入したい。という感情が喚起されています。

良質嫉妬の条件(インフルエンサーの条件)

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ここまで読んでいただくと「インフルエンサーってすごい」と思うかもしれません。

 

ですが、インフルエンサーには条件があります。それは、相手に羨望や尊敬、好感を得ていることに加えて「頑張ったら手に入るくらいの商品である事」です。

 

つまり、こういったものをインフルエンサーが紹介してもあまり効果はありません。(対象となるターゲットが少ない)

タワーマンション
スーパーカー
・超ハイブランドの時計

 

よって、当然ですがインフルエンサーに紹介してもらう場合は、インフルエンサー自体のフォロワーのタイプに合わせる必要があります。

 

若者受けをしているインフルエンサーには、手ごろなコスメや数万円の時計、1万円くらいのシャツなどがウケるでしょう。

 

インフルエンサーなら、何でも売れる。ということではありません。フォロワーが努力して手に入る範囲である事がポイントです。

だたの嫉妬は、消費を減衰させてしまう

ちなみに、通常の嫉妬の場合はむしろ悪影響があります。

 

先ほどご紹介した実験では「iPhoneが欲しいか」という一つの質問でした。これに「ブラックベリー(スマホ)」を追加します。

 

結果、通常の嫉妬の場合は、iPhoneを選ばない。むしろ、iPhoneよりも高い金額をブラックベリースマホに支払う意思を示しています。

 

つまり、相手のことを好きでない場合は、あえて逆の選択をすることで、自分の認知(嫌い)と行動(スマホの選択)を合わせるように行動します。

 

これは、認知的不協和の解消のため。と考えることができます。

インフルエンサーは昔から存在している

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インフルエンサーというと最近のトレンドに思えますが、これまでもインフルエンサーは多数存在します。

 

芸能人でいえば、安室奈美恵さんや木村拓哉さんなどが、代表例でしょうか?

 

とはいえ、芸能人は夢を売るのが商売のため、フォロワーとの距離が遠いのが弱点です

(インフルエンサーの条件で書いた通り、高すぎるものは欲しくても買えない)

 

ですが、インフルエンサーは、庶民的に見えます。紹介する商品も、カップ麺や脱毛、美顔器など、手が届く範囲です。

 

昔からインフルエンサーは存在しますが、現在のように市場が拡大したのは、その身近さが理由として考えられます。

インフルエンサーは定義が広がり、なりかたが変わっただけ

つまり、インフルエンサーは新しい職業。というよりは、その成り立ちが変わっただけです。

 

テレビやラジオなど、一部の人しか情報発信が出来なかった時代が終わり、YOUTUBESNSなど、誰でも情報発信が出来る時代だからこそ、生まれたのがインフルエンサー

 

これも、インターネットが可能性を広げた、新しい職業と考えることもできます

インフルエンサーの価値の根源である、良質嫉妬について「まとめ」

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今回は、インフルエンサーの影響力の理由を解明する。というテーマで、良質嫉妬について取り上げていきました。

 

確かに、考えてみれば私たちは昔から何かに憧れ、マネをしてきました。

 

それが、芸能人だったり、アニメやゲームのキャラクターでしたが、新しくインフルエンサー(一般人に近そうな有名人)が加わった。というところでしょうか。

 

嫉妬は悪い事ばかりでは無く、時に私たちを奮い立たせてくれます。

 

「この人の足を引っ張ってやろう」と思っても、誰も得をしませんし、とても寂しい行動です。

 

しかし「この人みたいになりたい。近付きたい」と言う感情は、前向きで夢があります。

 

もっとたくさんの人が、良質嫉妬で行動力と勇気を得らればいいですね(私も含めて)

 

今回の参考書籍はこちらです。

 

※こちらでも、この本を取り上げています。お金について正しく理解するきっかけになる本。おすすめです。

www.yoblog.org

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