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【しっぺ返し戦略】目には目を歯には歯をがおすすめな理由【ゲーム理論の人間関係術】

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「やられたらやり返す」

 

こういうと、少し過激な発言に見えるかもしれません。しかし、この戦略は経済学が証明した正しい人間関係の戦略です。※詳細・根拠はこのあと。

 

人間関係は、人生において非常に重要な要素です。孤独は煙草を吸うことは同じくらい健康に良くないと言われています。

 

なぜなら、人類誕生のころは、今以上に孤独に生きることは難しかったからです。

 

「一人では生き残れない」

 

そんな気持ちが、DNAに刻まれているからこそ、孤独は時に毒になります。

 

一人で行きたい人は、生き残るのが難しかった。とも言えます。

 

そんな人間関係ですが、時には裏切られたり、信用されなかったりします。人間関係には確実な公式は無く、あらゆる要素で結果が変わります。

 

・ほめて喜ばれない
・叱って喜ばれる
・プレゼントをあげて嫌がられる

 

X=Y

 

こんな計算が成り立たない。そんな人間関係ですが、ある程度正確性の高い戦略があります。

 

それが、今回ご紹介する「しっぺ返し戦略」です。

 

【しっぺ返し戦略がおすすめな人】
・人と上手く関係を作れない
・軽んじられていると感じる時がある
・友達はいるけど、信じられる人は少ない
・苦手な人が周囲に2人以上いる

 

※しっぺ返し戦略の基本的な戦略

・良いことをされたら、恩返し
・悪いことをされたら、裏切り

 しっぺ返し戦略がなぜ有効なのか

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しっぺ返し戦略が有効なことは、ある実験によって証明されています。

 

アメリカの政治学者の'ロバート・アクセルロッド'の行った実験で、どんな戦略で人と接したら、最大の利益が出るか。の実験でしっぺ返し戦略が有効なことが確認されています。

 

つまり、人との関係性では、しっぺ返し戦略を活用する意義があります。

※ここから、余談

実際、この実験の方法では、「囚人と奴隷」という戦略の方が効果的な可能性はあります。

 

囚人と奴隷では「相手のポイントを下げること」の選択が多いので、良い人間関係にはなりにくいです。

 

たとえ、嫌な人や一時的に敵対関係にある場合でも、相手を下げる戦略は、長期的にはデメリットになる可能性があります。(相手が変わった時でも敵のままになるから)

 

そのため、私はしっぺ返し戦略推しです。しっぺ返し戦略は、仲間を作る戦略だからです。

しっぺ返し戦略が有効な理由【人の感情面から】

「特定の実験の結果では、信じられない」

 

そんな人のために、2つの心理的な要因から、しっぺ返し戦略が有効な理由をご紹介します。

①人は、過去の経験を基に行動を決めている

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過去の経験は、その後の行動に大きな影響を与えます。

 

たとえば、車で信号待ち中に、後ろから衝突されたとします。

 

その時は、ついついこんな行動を取るはずです。

・車間を空ける習慣を持つ(玉突き防止)
・ブレーキランプをちゃんと転倒させる
・後ろの車が止まるまで、ルームミラーで確認する

 

これまで、停車中はぼんやりしていた人でも、追突されてからは行動が変わります。人は、過去の経験で行動が変わるからです。

 

これをしっぺ返し戦略に当てはめるとこうなります。

・良い行いをする人とは、良い関係がより強くなる
・嫌な行いをする人とは、関係性が薄れる

 

あなたが、良い行動をしてくれるひとなら、自然と人が集まります。一方、あなたが嫌なことをする人なら、人は離れます。

 

・良い人:周囲に集める
・悪い人:排除する

 

このようにできるのが、しっぺ返し戦略です。

②自分のスタンスを示すことは、人に影響を与える

 また、自分のスタンスを示すことは人に影響を与えることができます。

 

このブログでよく登場する'ウォーレン・バフェット'は、投資先の価格交渉はしないようです。※世界一の投資家です。

 

つまり、最初の提示価格に満足すれば購入し、満足しない場合はそこで交渉が終了します。

 

価格交渉といえば、お互いに無理な要求(フェイスインザドア)をして、落としどころを探すのが普通だと思います。

 

・売り手:300万で売りたいけど、最初は400万と伝える
・買い手:300万で買いたいけど、最初は200万と伝える

 

この方法では、購入検討に非常に多くの無駄な時間が発生します。

 

どんな投資先に対しても、「最初の提示額以降の見直しは出来ない」スタンスが知れ渡れば、無駄な交渉も無くなり、最も安く購入することができます。

 

・良い行動には恩返し
・悪い行動には裏切り

 

このスタンスを示すことができれば、周りの人もそれなりの対応をしてくれます。

 

「あの人は、必ず恩返ししてくれるから、良くしておく方がいいよ」
「あの人は、裏切りには厳しいから気をつけようね」

 

こう思われれば、劇的に人間関係が楽になります。

しっぺ返し戦略とは何か

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では、そんなしっぺ返し戦略とは何でしょうか。やり方はシンプルです。

 

しっぺ返し戦略とは、人との協調関係で「強調するか」「裏切るか」を判断する時に使われます。

 

たとえば、仕事の依頼であれば「受けるor受けない」を選択するようなことです。

しっぺ返し戦略のやり方

・最初は相手に協調する
・相手が裏切る⇒こちらも次は裏切る
・相手が協調する⇒こちらも次も協調する

 

つまり、最初は相手に対して貢献できる行動をします。その後、相手が裏切ったり、恩を返してくれない場合は、何も協力しません。

 

たったこれだけの方法です。

具体的なしっぺ返し戦略のやり方

ここまでの説明では、少しわかりづらいと思うのでもう少し具体的に説明します。

 

相手の行動に合わせて2パターン用意しました。

パターン1:相手が良い行いをしてくれる場合

相手が良い行いをしてくれた場合のおすすめ行動はこちら

・感謝を伝える
・恩を受けたことを周りに伝える
・過去の恩を引き合いに協力する

 

感謝を伝えることは基本です。人は感謝されるのと、お金をもらうのでは、同じような脳の領域が反応するようです。

 

また、恩を受けたことを周りに伝える。という恩返しもおすすめです。

 

「この前、佐藤さんに助けて貰った」

 

こんな風に伝えれば、佐藤さんの評判も上がり、れっきとした恩返しができます。

 

さらに、具体的に恩返しをする時は「あの時助けてもらったから」と伝えましょう。恩義を覚えてもらえているのは、非常にうれしいことです。

パターン2:相手が悪い行いをしてくる場合

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相手の裏切りの場面こそ、しっぺ返し戦略が有効に思えます。

 

ですが、こんな時こそ「小さめのしっぺ」を返すマインドセットが重要です。

 

10やられて、10やり返すと、人間関係の恨みは一切消えません

 

そのため、おすすめの対処法はこちら。

 

・直接文句をいう
・周りの人にバラす
・協力をしない

人は3つの種類に分かれる

人の与え方には3つの種類があります。

・マッチャー(1:1)
・ギバー(与える人)
・テイカー(奪う人)

 

裏切る人は、テイカーに多い傾向があります。テイカーに対して文句を言わないと、永遠に奪われ続けます。

 

そのため、文句を言える。というスタンスの確保は、人間関係を良くするために必要です。

 

他にも、小さなしっぺ返しとして「バラす」や「協力をなるべくしない」という行動を選択してみましょう。

 

やり返す時は、やり過ぎず。が基本だと私は思います。

 

もし、相手が思い直したりした時に、人間関係が修復できないところまで行く取り返しがつかないからです。

 

この辺の考え方については、こちらの本が最も有名でしょう。

 

しっぺ返し戦略で最も大切なこと

しっぺ返し戦略を理解することは、非常に価値があります。

 

しかし、本当に大切なのはしっぺ返しの方法ではありません。

 

先ほどご紹介した3つの人のカテゴリー。

・マッチャー(1:1)
・ギバー(与える人)
・テイカー(奪う人)

 

いかに、周りに「ギバー」と「マッチャー」を集めるか。それが大切です。

 

そのための方法として、しっぺ返し戦略は有効になるはずです。

 

どんなに意義があっても、人を裏切るのは辛いものです。だからこそ、裏切る必要の無い人を、周りに集めることが重要です。

【しっぺ返し戦略】目には目を歯には歯をは真理【まとめ】

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今回は、人間関係で必要な技術である「しっぺ返し戦略」についてご紹介しました。

 

最低でも覚えてもらいたい大切なこと2つだけ振り返ります。

 

①まずは協調する
②良い人を周りに集める

 

この2つだけ守れば、人との良い関係性を作ることができます。

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